――音楽活動もされている桜井監督ですが、音楽のための時間はどのように作られているのでしょうか。また、音楽活動は、アニメ作りにどのように活かされているのでしょうか?
桜井弘明:今はバンド活動はしてないんですけど、近所のセッションハウスに行ける時は演奏しています。
アニメで言うと、(劇中の曲で)たまに自分でベースを弾いているんですよ。あと、たまにせりふが歌みたいになっている時があって、そういう場合、普通は役者さんがアフレコの時にアドリブで歌っぽく演じるんですけど、僕はそれが嫌で。
以前、別作品で(声優さんから)「監督! 来週(収録分の台本で)ここ(のシーンで)歌うみたいになってるんですけど、曲はあるんですか?」って言われたので、「じゃあ、僕が作るよ」って(笑)。それ以来、自分で曲を作るようにしています。
カッティングで尺が決まったら、その尺でオケを作って、アフレコ前日までに役者さんに届けて。尺を決めて曲を作るっていうのが、なんか楽しくなっちゃったんですよね。本来はやらなくてもいいことなんですけど。
――コメディー色の強い作品を多く監督されていますが、オリジナル企画など今後やってみたい作品やジャンルはありますか?
桜井:オリジナルでも原作付きでも、のんきでバカバカしくて楽しい作品なら、どんどんやりたいですね。
バトルものはあんまり得意じゃなくて、柔らかいやつが好きなんです。
「これはこうでなくてはいけない」っていう話よりは、「こうであってほしいけど、こういう見方もあるよね」というような、いろんな見方ができる作品が一番楽しいなと思います。
自分がこう思っていても、スタッフから別意見が出て、面白ければ取り入れることができる、そんな作品がやりたいです。
――最後に、これから「Ψ始動編」を見るファンに向けて、一言お願いします。
桜井:原作の最後の最後まで、アニメ化できるところは全部、配信という形で世界中にお届けします。
僕自身も楽しみだったことがようやくお見せできるので、それぞれ好きな感じでお楽しみください。
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