作品のことはもちろん時代背景まで、石丸さんがすごく丁寧に教えてくださるので、すべて吸収したいと気合を入れて稽古に取り組んできました。
今回、3人の大先輩方と共演させていただけることがとても幸せですし、上西さんとも切磋琢磨できたと思います。
このカンパニーはお母さんが何人もいるようなアットホームな雰囲気(笑)で、皆さんにとてもよくしていただいています。
関西弁がなかなか抜けず、作品の真髄を伝えるためにもイントネーションを直すのが大変でしたが、朗読劇を見るのが初めての人も多いと思いますので、楽しんで帰っていただけると思うので気軽に足を運んでください。
もともと石丸さんの作品をたくさん拝見していて、大ファンなんです。
この作品でも本当に丁寧に作品を作ってくださって、いろんなことを提案してくださるので、違う自分を見つけられるようなお稽古になって、本当にご一緒できてうれしいです。
末澤くんは初めて会った時から、真っすぐで純粋で、フランツにぴったりだなと思います。石丸さんの導きもあったのでしょうけれど、私がお稽古に加わったときには既に末澤くんのフランツが出来上がっていました。
石丸さんの演出で、さらにフランツ役を末澤くんが演じることで立体的な世界に出来上がっていると思います。
言葉では伝えきれないものが、この作品にはあります。この作品を見て現代の若い方たちが、第二次世界大戦に生きていたらこんな人生だったのではと、一瞬でも考えてもらえたらと思います。
当初から末澤くんにはたくさんの課題を課しました。膨大なセリフ量に耐え得るだけの発声器官にするために、どんなに忙しくても毎日声を出し続けるようにと伝えてあって。
それで最初の稽古を終えたところ、二度目に会った時には明らかに変わっていて、どれくらい努力してきたかが分かりました。それに応えようと、名優と付き合うように、どれだけ深いものが作品にあるかを、ことあるごとに末澤くんと話してきたんです。
稽古期間中でも、今日のゲネプロ時でもどんどん変わっていくので、手応えを感じています。
今回は、小説から上演台本にしているのですが、若者が未来を切り開こうとしているけれどかなわない時代があったということを、エンターテイメントで頑張っている末澤くんのような俳優が、渾身の演技をすることでたくさん伝わるものがあると思います。
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