「ワケあって火星に住みました~エラバレシ4ニン~」仲村トオル、広末涼子らが「火星での撮影」の苦労を明かす!

2020/01/11 12:00 配信

ドラマ


オムニバスのワンシチュエーションコメディーである本作は、各話ごとに2日間かけて撮影。初日に入念なリハーサルを行い、本番となる2日目はシーンごとに一気に長回しで撮影することで、濃密な4人芝居を作り上げていった。

このほど、クランクアップ直後の各話主演キャストのコメントが到着。実力派キャストたちが「これまでに経験したことが無い現場だった」と口をそろえて語った撮影の様子にも思いをはせてみよう。

第1話主演・仲村トオル<LABO1:鐘近宏樹役/三ツ星イタリアンのシェフ>


「ワケあって火星に住みました~エラバレシ4ニン~」第1話より(左から玉城ティナ、森田甘路、仲村トオル、崎山つばさ)


初対面の4人が火星で暮らし始める、という設定自体が面白いと思いましたし、僕自身があまりやったことのないキャラクターでもあったので、「ぜひ!」とお返事しました。ちょうどSFっぽい内容の舞台に出演していたタイミングでお話しをいただいたので、「引き寄せられたのか?」感もありました。

鐘近は三ツ星シェフという経歴ですが、作った料理を本当に人に喜んでもらった経験のない、自分で自分を褒めるしかない寂しい男です。演じる上で意識したのは、笑いを取りにいかない、恥ずかしがらない、思い切りやる、でも柔らかく。

あと…苦労したというほどではないですが、(ト書きに“オリーブオイルをもこみちばりにかける”とあったので)速水君の料理動画を探したら、意外とオリーブオイルをかけている瞬間が見つからなくて…(笑)。

玉城さんは、名前がお互いにカタカナということで“自分の名前について想うこと”を話したりして、合わせてくれたのかもしれませんが、それほどジェネレーションギャップを感じませんでした。

森田君からは劇団ナイロン100℃ならではのDNAのようなものを感じました。ナイロン100℃の方々とは共演する機会も多いので、すぐにわかり合えた気がします。

崎山君は色々な引き出しを持っている方で、劇中ではカッコいい顔も見せる一方で情けない顔や怖い顔も見せてくれる。けれど嫌な感じや露骨なダーティーさがない。その清潔感に驚きました。

僕にとってこの作品は、新境地というよりは、僕の開いているお店で、お客さんが手に取ってくれなかった商品をやっと手に取ってもらえた感です。

他の商品と一緒に棚の前の方に並べておいたのに、なかなか手に取ってもらえない。「どうして売れないの?」と思っていたけれど、今回やっとお買い上げいただけた感覚なんです。

スピード感もテンポもあるドラマですし、鐘近が作る美味しそうな料理もたくさん出てきます。そして笑いだけではなく、ちょっとだけほろ苦い。そこを楽しんでいただければうれしいです。

第2話主演・要潤<LABO2:秀山茂雄役/東大出身のクイズ王>


「ワケあって火星に住みました~エラバレシ4ニン~」第2話より(左から浅香航大、須賀健太、要潤、小手伸也)


「ワケあって火星に住みました」というタイトルからして、“火星感” “宇宙もの”というSF作品の空気を感じたので、すごくわくわくしながら脚本を読みました。

でも結局のところは、火星といえども、みんな地球上と同じように色々なことを抱えながら生きているんだなという、ヒューマンドラマのように感じました。SFの世界観に見せつつ、心にぐっとくるようなストーリーですよね。

2日間の撮影を終えて、壮大な舞台に立ったような達成感があります。鈴木おさむさんの世界観にどっぷり浸かれて、本当に楽しみながら芝居ができました。

ずっと長回しで撮っていたので、キャストみんながそれぞれ、緊張が途切れないように、脱線させないようにと、集中していました。須賀健太くんとは、彼が子どもの頃に共演経験があるんですが、小手伸也さんと浅香航大さんとは、今回が初共演です。この2日間、芝居をする上で非常に密度の濃い時間を過ごしました。

みんなで火星の氷を舐めるシーンは、自分で笑いをこらえるのが大変でした。完成を見るのが、すごく楽しみです。終盤は、それまでの笑いの要素だけでなく、ぎゅっと物語を締めるヒューマンドラマの要素が入ってきます。

笑いあり、涙ありの作品なんですが、“ワケあって~”というタイトル通り、みんなそれぞれ何かを抱えながら生きているということを一番表現したいなと思って演じました。

植田監督も、人の裏表みたいなものをワンシチュエーションで描こうとしていて、まさにそれが次第に浮かび上がっていくところが、このドラマの楽しさだと思います。基本は楽しく、でもどこかで自分の日常と重ね合わせて観ていただけたら、きっと面白いと思います。