――役作りはどのようにされていますか?
現場で思いつくこともありますが、山下吾郎には愛すべき妻がいて、原作上では奥さんに対して軽いストーカーなんですよ。でも根はすごい真面目で、だからこそいきなり愛する人を失って引きこもってしまうという部分があります。
コメディーですが、芝居は真面目に構築していかないとどんどんずれていってしまうので、真面目さが不器用さに繋がっていって、真面目がゆえに、妻が“おっさん”となって現れたときに戸惑うという。
一番ベーシックな構図は守りつつ、今はカット尻を盛り上げていくという作り方をしていますね。セリフが終わっているのに監督がなかなかカットをかけてくれないんですよ(笑)。でも、そこで見えてくるものもあるし、そういうものがこの作品に良い意味で肉厚さを与えられたらいいなと思ってやっています。
――演じる上で特に意識されていることがありましたら教えてください。
この前の作品で銀行員の役を演じていまして、銀行員はひげが駄目なので、ひげを全部剃って芝居していましたが、今回に関してはちゃんとひげを伸ばすことです(笑)。ひげは酔っても剃らないということを心がけています(笑)。
あとは、真面目な男なので真面目をキーワードに固い男みたいなイメージを持ちながらやっています。固いからこそ、崩れると面白い、となるように意識しています。山下吾郎という役を通じてピエロを見せられたら面白いのかなと思います。
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