愛おしい日々のなかにあった“仕事と子育ての両立”という言葉に対する違和感がスッと晴れ、日常も仕事も大切なものが輝いてみえました。
生き物のような不思議な曲が完成しました。
足さず、飾らず、ありのまま、自由に、小さなささいな声の変化を大切にしながら直太朗さんといっしょにつくりました。歌詞がない分、声や呼吸の音が細部まで楽しめる、身体によく響く、すてきな曲になったと思います。
皆様に聴いていただくのがとても楽しみです。
まず、田部井さんが5年の歳月をかけて映し出したムヒカ元大統領の生き様に優しさと悲哀、そして猛烈なカルマを見ました。84歳を過ぎた今もなお、問いかけ続ける彼に対して、応えるような思いで作ってみました。
透子ちゃんの声は芯が太く、それでいて柔和で。初めて歌った瞬間から、もう歌の景色のなかで寝転がっていて、みんなを手招きしていました。飾らない寝顔のような彼女の歌声が、光みたいにすべてを飲み込んでくれるような、そんな作品です。
エンディングで「水」のような曲を聴きたい。生命の根源でありながら、身近な存在。何者でもないようで、何者かでもある無色透明の不思議さ。そこで思い浮かんだのが、三浦透子さんの歌声でした。
三浦さんの無垢な歌声を届けるために、「歌詞がない曲を作ってほしい」とかなり無謀なことを思っていたところ、なんと、森山直太朗さんが快諾。直太朗さんは、私が気づいてなかった無意識の部分まで降りてきて作品を理解し、曲を生み出してくれました。
ムヒカの言葉と相まって、なつかしい景色・抱えていた心情・誰かと過ごした時間……忘れかけていた「uzu」のような想いを、体のなかから思い出させてくれるような楽曲です。映画本編とともに、ぜひ、劇場でお聴きください。
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