――現場の雰囲気はいかがでした?
作品そのままの雰囲気が現場にも漂っていて、温かく、どこかほっこりする空気感がありましたね。古舘さんと滝藤さん、お2人とも本当に役そのままみたいで、演技されている感覚がないんですよね。私も役としてお話しする場面が、本当に素で話しているような感覚に陥りました。本当は英語のセリフがあるので緊張してはいたんですが、山下敦弘監督も、「こんな感じで」とご説明くださった後は、あたたか~く見守ってくださったので、安心して挑めました。
――山下監督の演出で独特なことはありましたか?
監督は空気感を大切にされる方で、モニターは見ずに「間近で見たい」と、必ずカメラよりも役者に近い位置にいらっしゃるんです。でも、「自分がここにいたら役者が緊張するんだろうな」って分かっていらっしゃるのか、必ず台本でご自分の顔を隠して、目だけちょこんと出されているのが面白かったです(笑)。
――川島さんは、小学校3年生からお仕事を始めて、17歳の今は10年選手という若きベテランなんですよね。この業界に入ったキッカケは何だったんですか?
おばと事務所のスタッフさんが知り合いで、私のことを紹介してくれたのがきっかけでした。何も考えずに飛び込んだので、中学1年生くらいまでは、お仕事のある日だけ実家のある栃木から東京に出かけて、終わったらまた栃木に帰るという移動の多さから、お仕事での楽しさを見出だせずにいました。そんなとき、Huluで尾野真千子さんと「フジコ」(2015年)というドラマで共演させていただいて、尾野さんのお芝居を間近で見て、「もっともっと(演技力を)高めていきたいな」と思うようになりました。
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