2月2日(日)放送の「ザ・カセットテープ・ミュージック」(毎週日曜夜9:00-9:55、BS12 トゥエルビ)は、「俺のストーンズ。それでもやっぱり、ビートルズ」と題して放送。マキタスポーツとスージー鈴木が、イギリスが生んだ世界的2バンドの音楽的功績を語り尽くす。松尾英里子アナウンサーが進行を務め、とんちゃんこと外岡えりかもトークに加わる。
1960年代初頭に出現し、今も活動を続けるザ・ローリング・ストーンズと、解散から50年がたっても記念盤がリリースされるザ・ビートルズ。この2つのバンドは、日本のロックバンド、ミュージシャンにも多大なる影響を与え続けている。マキタスポーツとスージー鈴木はその音楽的功績を、独自の視点でひも解いていく。
マキタスポーツが、ローリング・ストーンズを担当。「俺のストーンズ」と題して、日本のバンドが受け継いだストーンズの音楽性やスタイルを「〇〇ストーンズ」と名付けながら分析。「ストーンズを聴かずともこれを聴いていればいいと感じた」というほどの名バンドをセレクトする。
ビートルズ担当のスージー鈴木は、ジョン・レノン、ポール・マッカトニーが編み出したコード進行や音使いに触発されたと見られる日本のヒット曲を探訪。自身の体験・記憶をふんだんに織り交ぜて、ビートルズにまつわる一大音楽歴史絵巻を熱弁する。
マキタスポーツによる「俺のストーンズ」。「青春期、“日本のストーンズ”として最高!と思った」というバンドとして、THE STREET SLIDERS(ザ・ストリート・スライダーズ)を取り上げる。
選曲された「Boys Jump The Midnight」(1986年)は、スライダーズの人気曲の一つで、疾走感あふれるロックナンバー。あらためて聴いてスージー鈴木は、「いい演奏ですねえ。ドラムとかいいなあ」とつぶやく。
マキタスポーツは、スライダーズのルックスや演奏に着目し、「ストーンズのある核心の部分だけを踏襲し、男っぽい部分だけを固めてやりきった」と表現。
ブルース好きのとんちゃんからは「すごく興味がわきました。収録が終わったらいろいろ調べたい」とのコメントが飛び出す。
THE HIGH-LOWS(ザ・ハイロウズ)については、歌詞やスタンスに観点を置いて、ストーンズとハイロウズの世間へのアプローチについて考察。
4曲目には、2019年に逝去した偉大なミュージシャン、萩原健一をセレクト。「ストーンズで萩原健一さんを紹介するのは意味がある」と、ミック・ジャガーやキース・リチャーズの行動、姿勢と比較しながら、ショーケンこと萩原健一の生き方を語っていく。
スージー鈴木は「それでもやっぱり、ビートルズ」と名付け、「前にやりましたけど、さらにマニアックに研究してきました」と、ジョン・レノン、ポール・マッカトニーによる楽曲のメロディー、コード進行、音作りと相似する邦楽曲についての研究成果を発表する。
まず打ち出すのは、ジョン・レノンは「ミユキ野球教室」(1957-1990年、日本テレビ系)のテーマ曲に触発され、「アイム・ソー・タイアード」「セクシー・セディー」を生み出したという説。時系列をたどることで導きだした一つの仮説は、信ぴょう性はないが聞いていて楽しい。
ラストは、桑田佳祐によるビートルズを題材にした一曲。スージー鈴木は、「ビートルズに対する日本からのベストアンサー」と断言。この曲を起点として、ビートルズ来日にまつわる思い出、そこから生まれたコンテンツへの共感、桑田のアプローチに対する感動まで、音楽歴史絵巻を語っていく。
スージー鈴木の研究発表をマキタスポーツは「自分の物語を乗せて聴くと味わいが深まる。人間としてのバイオグラフィーを練り込んで出来た楽曲もいい」と称賛。松尾アナも「いいエンディングになりましたね」と、スージー鈴木の語りにほっこりする。
この記事の関連情報はこちら(WEBサイト ザテレビジョン)