まず驚いたのが、スタジオの広さだ。開放感抜群のスタジオには、作中で芸能人たちがまばゆいばかりのフラッシュを浴びながら歩くいていたレッドカーペットから、水が張られた大きな池、そして目を引く一本の大きな桜があり、その奥にはリミが受賞コメントを披露した部屋も広がっていた。
その中でもやはり印象的だったのは、中央に位置した桜の木である。この桜は池の水にも反射し、存在感を一層際立たせていた。
作中では、リミとなつめが川沿いに咲く桜を撮影し、それぞれがInstagramに投稿する。一瞬にして100以上もの“いいね”の通知が来るリミと、全く反応がないなつめのスマートフォン。桜は、2人のフォロワー数の差や、立場の違いを明らかにする存在とも感じられた。
また、スタジオ内の壁やカーテンなどはスクリーンとして映像が映し出され、それらがパーティー会場のきらびやかさを増幅させていた。
そのカーテンを開けると、奥には、赤をテーマにした蜷川監督らしい装飾が施された部屋が広がっている。そこは、一面真っ赤ながらも毒毒しさはなく、バラなどから成る繊細な装飾によって、女性らしさも感じることができる空間だった。
この場で憧れのリミと接近のチャンスをつかむも、声を掛けることができなかったなつめ。そんななつめとリミの運命は、ひょんなことをきっかけに交錯し、それぞれの人生を大きく動かしていく。
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