“2.5次元俳優”久保田秀敏と武子直輝が語る「バレンタイン・ブルー」の魅力

2020/02/19 12:05 配信

芸能一般 インタビュー

“2.5次元俳優”武子直輝(写真左)と久保田秀敏が出演舞台「バレンタイン・ブルー」について語った※提供写真


avex management所属の俳優によるユニット「Avenue X theater」第1回公演となる舞台「バレンタイン・ブルー」が2月18日から東京・博品館劇場で上演。

アイドルからベテラン、初舞台に挑む新人まで、多彩な顔ぶれが勢ぞろいする中で、「2.5次元」作品を中心に活躍する俳優も出演。そんな久保田秀敏武子直輝に、作品の魅力についてなどを語ってもらっった。

会場全体に伝わる演技を意識


――お二人は漫画やアニメを原作とする「2.5次元」作品に多く出演されていますが、今回はオリジナルストーリーの舞台となります。作品のタイプや観客の層がかなり異なると思いますが、演じていて感じる違いというのはありますか?

久保田:確かに一見、ジャンルとしては違いますけど、舞台演劇という意味では実は基本的な違いはあまりないと思っています。登場人物の内面というのはどんな作品でも変わらないですしね。あくまでも世間一般でのカテゴリーが分かれているだけ、という感じですね。

武子:僕も大きな差はないと思っています。ただ、2.5次元はお客さんがあらかじめ原作のイメージで観劇されるので、僕らも原作のキャラクターと真摯に向き合って演じる、というところはあります。今回のようなオリジナル作品になると、自分やカンパニー、演出家さんや作家さんが作り上げたものを、お客さんは直接観劇しながらイメージしてもらうという違いはあると思います。

ある町のカフェバーで働くことになる若林優介を演じる久保田秀敏※提供写真


――では、映画やドラマなどの映像作品との違いという点ではいかがでしょうか?

久保田:映像はカットを割ったりするので、短期集中型。舞台は最初から最後までを一つの時間軸で途切れず演じるので長期型、という違いでしょうか。

映像ですとカメラでアップに撮られることもあるので、瞬きひとつ、目の向きのわずかな角度の違い、そういったことでも「この人は何を考えているんだろう」とか、非常に多くの情報をお客さんは受け取ります。

それに対して舞台は一番後ろのお客さんから見たときにちょっとした動きだと分かりづらいので、現実の動きよりも大きく表現していきます。

武子:確かに舞台と映像の違いは、久保田さんがおっしゃったように…。

久保田:久保田さん? なに、そのよそよそしい感じ。

武子:いやいや(笑)。

久保田:普段、“くぼひで!”とか呼んでくるくせに。インタビューのときだけは丁寧なんだよね(笑)。

武子:僕、一応は後輩じゃない。文字になったときに問題があるじゃない。

久保田:そこはいいじゃん、普段通りでいいじゃん(笑)。

武子:じゃあいつもどおり(笑)。では、ヒデ君が言ったとおり、映像だとちょっとした表情がすごく大事になってきますけど、舞台だと前の席のお客さんと後ろの席のお客さんで見える範囲が異なりますよね。そうした中で、劇場全体にある程度同じ情報が伝わるようにお芝居をしなきゃいけないという難しさがありますね。