――それでは今回のお二人の役どころについて教えていただけますか?
久保田:舞台はある町のカフェバーなんですけど、僕はそこで働くことになる人物です。詳しくは劇場に足を運んで見ていただきたいですが、お店に集う人たちの歯車を回すキーパーソン的な立ち位置になります。僕のちょっとした芝居から物語の世界の見え方が変わるところがあるので、その表現に苦戦しながら毎日集中して稽古をしています。
武子:僕はコンビニで働いている、一見するとそこらへんによくいる明るい兄ちゃんですね。町を歩いているとこういう人ってよくいるよね、という感じの。
なんですけど、人間って誰しも若い頃って夢を抱いたり、挫折を味わったりするじゃないですか。僕の役はそういう挫折を内面に抱えている人物になります。
夢は過去のものとして明るく生きているんですけど、ヒデ君演じるキャラクターがバレンタイン・ブルーで働き始めたことをきっかけに、自分の中のもやっとしていたもの、あの頃の気持ちを思い出して、過去と向きあうことになるキャラクターですね。
前向きな気持ちにさせてくれるストーリー
――中でも注目してほしいポイントはどこでしょう?
久保田:さきほども話しましたが、僕のシーンで物語の見え方がガラッと変わってくるところがあり、あー、でもこれはここでは言えないからどう言ったらいいんだ。うーん、えーと。
武子:腹でも痛いのか(笑)。
久保田:(笑)。そうですね、僕の役はジェットコースターのような緩急のあるお芝居だと思うので、そうした感情の動きを見てほしいと思います!
武子:僕が演じるのは、「過去を振り返っても取り戻すことは難しい、じゃあ今どうするの」という心情を訴えかけるような人物なので、実際に何かに躊躇している方に見ていただければ、もしかしたら背中を押すことができるかもしれません。
――最後に、全体の見どころを教えてください。
久保田:ハートフルで、コメディータッチの場面も多く、明日一歩踏み出してみようかな、という気持ちになれる作品ですね!
武子:登場人物みんなが成長していく物語なので、僕に限らず一人一人のキャラクターを通してお客さまも救われるというか、ちょっとしたせりふに励まされたり、明日も頑張れる何かを感じていただければいいなと思っています。
久保田:心の中にある、火のついていないロウソクに明かりを灯すような、ね。
武子:そうそう。ストレス発散になるような楽しさもたくさんありますし。劇場にきて「楽しかった!」って思ってもらえれば僕らとしてもとてもうれしいです!
2月18日(火)~25日(火)
会場=東京・博品館劇場
出演=前島亜美、久保田秀敏、武子直輝、日比美思、飛鳥凛、出口亜梨沙、中﨑絵梨奈、行徳智仁、會田海心、近藤廉、髙橋果鈴、福田愛依、髙石あかり、しゅはまはるみ、西ノ園達大
作・演出=堤泰之
公式サイト=http://no-4.biz/valentineblue/