救命救急センターを舞台に、救急医で僧侶の松本照円(伊藤英明)らの奮闘を描く医療ドラマ「病室で念仏を唱えないでください」(TBS系)で、救急看護師・長見沙穂を演じているうらじぬの。長見は有能だが毒舌で、松本をはじめとした医師たちのキャラクターを把握し、うまく扱っているという役どころだ。
舞台を中心に活動してきたうらじは、「バイプレイヤーズ~もしも6人の名脇役がシェアハウスで暮らしたら」(2017年テレビ東京系)、「フルーツ宅配便」(2019年テレビ東京系)など、話題のドラマにも数多く出演し、独特なキャラクターで異彩を放ってきた。そんなうらじに、ドラマの現場の裏側や心境を聞いた。
――連続ドラマのレギュラー出演は初ということですが、あらためてお気持ちは?
事務所に所属して3年ぐらいなんですが、大先輩の俳優の皆さんがそろっている作品に、こんなにいいポジションで出させてもらえるなんて夢みたい!と思っています。
――今作のストーリーはどう思いますか?
医療ドラマって一人の患者さんを救おうと先生たちが戦うストーリーが多い印象だったんですけど、今回のドラマの原作は患者さんがお亡くなりになることも多いんです。でも、救急の現場だとそれがリアルだったりして。一話ごとに運ばれてくる患者さんの数が普通のドラマよりとっても多いんです。実際に第1話を見たら、すごい忙しいドラマだなと思いましたし。患者さんが亡くなってしまったり、救うことができたりというのが毎日起きていく救急の現場で、先生方や看護師の皆がどう思っていくのかを描いているのがとても興味深くて、いいドラマだなと思ってます。あとは、患者さんもそうなんですけど、治療後の家族の生活をどうするかというのを切り口にして描かれていることも面白いと思います。
――長見を演じる上で気を付けていることは?
実は、私の母親が救急の看護師だったんです。役をいただいたときにそれがとてもうれしかったです。母も自分の後を継いでほしいとは全然思っていないと思うんですけど、役として同じ仕事をするということを報告できたのがうれしくて。
役をつくる段階では、母に何度も質問しました。あとは、母の知り合いづてに病院を見学させていただいて、空気感を見たり実際のお話を聞いたりしました。専門的なことはもちろんですが、看護師さんは歩くのが速いこととか普段の姿も分かって、役に取り入れることができたと思います。
でも、専門的なことを勉強したといえど、1、2カ月で本物の看護師さんのように動けるかというとそうではないので、先生方をサポートするという気持ちだけでも前面に出せたら、看護師さんの雰囲気が出せるかなと考えてやってます。
――お母さまは喜ばれたのでは?
第1話を見て「まあ、頑張ってたね。でも走り方が変だね」って言われました(笑)。走り方がうまくいかないのが一番の課題です。皆さん走り方がすごくかっこいいんですよ。第2話の河原のシーンでは、伊藤さんや片寄(涼太)さんは身体能力がすごいから、岩で足場が悪くても滑らかに走ってるんですね。私だけグラグラしながら走ってました。長見が持つ救急バッグ、最初は中身をリアルに入れてくださっていたので多分30キロぐらいあったと思うんですけど、スタッフさんも心配してくださって、撮影重ねるごとにだんだん軽くなっていきましたね(笑)。気を使ってくださってありがたいです。
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