「パッチギ!」(2004年)、「ヒーローショー」(2010年)、「黄金を抱いて翔べ」(2012年)など、デビュー作以来、社会のあぶれ者やはみだし者を冷徹かつ共感に満ちた視線で描き続けてきた井筒和幸監督。その8年ぶりとなる待望の新作「無頼」が、5月16日(土)より新宿K’s cinemaほか、全国順次ロードショーにて公開される。
主人公は、誰もが“欲望の資本主義”を追いかけた戦後日本そのもの。激しく変転を続けた昭和という時代が、世間という“良識の監獄”の外側で生き抜いたヤクザ者たちの群像劇を通して逆照射される。
さまざまな事件や風俗の盛り込まれた物語の主役のアウトサイダーを演じるのは、初代EXILEのメインパフォーマーとしてテレビや舞台で活躍する松本利夫。抜群のきっぷの良さで彼の人生を支えた妻・佳奈役には、女優として活躍も目覚ましい柳ゆり菜。他にも、木下ほうか、ラサール石井、升毅、小木茂光、中村達也らの実力派が脇を固め、オーディションで選ばれた総勢300人の俳優陣が、練達の井筒演出の下、全力で見せ場を競う大作だ。
そんな邦画ファン注目の井筒監督最新作の主題歌が、このたび、泉谷しげるの「春夏秋冬~無頼バージョン」に決定。1972年にリリースされた泉谷の代表曲のひとつ「春夏秋冬」を、本作のために新たに録音したものとなり、CDアルバム『無頼 全曲集~春夏秋冬~』(ベルウッド・レ コード)の収録曲として5月に発売される予定だ。さらに、映画「無頼」の予告編のナレーションも泉谷しげるが担当することに。 泉谷が劇場用映画の予告編ナレーションを手掛けるのは今回が初めてとなる。
今回、8年ぶりの井筒監督の作品で、主題歌と予告編ナレーションを担当しました泉谷しげるです。
予告編を見ただけで面白かったですね。何がいいかというと、昭和の色ですかね。それを今やっているのがいい。EXILEのMATSU(松本利夫)がEXILEに見えないのがいい。予告編で期待しています。見に行っちゃいます。
(自身のナレーションは)我ながら、いい声だなと思いました。みなさん、気がついてくれるでしょうか?
(映画の)主題歌に「春夏秋冬」という50年も前の俺の曲が選ばれたのですけど、歌というのが、どの世代にも、どんな環境にいる人たちにもテーマとして流れるものだとしたら、それは大変幸せなことで。それがサラリーマンだろうが、普通の主婦であろうが、どんなものでも映像のバックに使っていただけるとしたら、それは大変名誉なことではないかなと思います。
こんないい歌を本当に俺が作ったのか疑問ですが(笑)、井筒監督の作品に合うように新しくアレンジし直したので、ぜひ楽しんでいただきたいと思います。
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