佐野が演じる長沼豊は竜二(渡部)をつかって会社の建築不正の“秘密”を隠そうとするが、なかなか“秘密”を闇に葬ることができない。信頼しているように見えた竜二に対しても、竜二の部下の磐城を使ってゆさぶりをかけるなど、怖い顔も見せる役柄。
佐野は演じる長沼について「上昇志向と私利私欲が強いだけの人物ではなく、責任感が強く統率能力にもたけている人物」と分析する。腹に一物を抱える竜二の思惑すら読んで巧みに動かす手腕などを見ていると、この分析にも納得できる。
続けて佐野は、「内面に弱さと孤独を抱えた人」とも話した。確かに、竜二に揺さぶりをかけるシーンなどからも一目は置いているが、完全に信用していない。そんな長沼の本心はチェインストーリー(8.5話)で描かれている。
伏魔殿・帝東建設の人間は、まったく考えが読めない。仙台由貴子・宇都宮竜二・磐城英明・長沼豊…誰もが企業人としてさまざまな思惑を抱えている。第9話では、そんな竜二や長沼の新たな秘密が明かされることで、点で描かれてきた物語が、最終話に向けて繋がってくる。
また、母親の死の真相を追う伊達翼を演じる松村北斗に聞くと「自分としては、一番ワクワクする放送回。クライマックスに向けての鍵となるシーンが多々隠されていることから見ごたえがあり、のめりこめる!」と話した。
また、松村はドラマ撮影の中で大変だったのは第9話だと言う。
「第5話も大事なシーンでしたが、最終話に向けクライマックスとなるので、核心に迫る部分をどこまで表現できるかを考えたのが第9話でした。実に繊細な内容なので。全話とも全力で翼を演じさせてもらえたのでドラマの撮影は楽しく、さまざまな場面で芝居に監督からリクエストをいただけるとより楽しさが増すという感じ」
と翼を演じてきた感想を含め撮影を振り返った。
この記事の関連情報はこちら(WEBサイト ザテレビジョン)