「医療ドラマに新しい息吹を」女性監督が制作秘話を語る<アライブ がん専門医のカルテ>

2020/03/12 06:30 配信

ドラマ

高野舞監督

小学校6年生から柔道一筋


――監督を志した理由を教えてください。

小学校6年生から柔道一筋だったので、会社にはスポーツ局志望で入社したのですが、研修期間中にさまざまな部署を回っている中で、ドラマの現場がとても輝いて見えたんです。そしたら、希望通りに配属されて、今に至ります。

――1年目からドラマに携わっていらっしゃったということでしょうか?

1年目に配属されてことしで16年目になります。その頃は監督志望であれ、プロデューサー志望であれ初年度は誰もが助監督を経験させられるのが通例でした。当時はなかなか家にも帰れず、過酷な助監督生活を送っていましたが、“寝られずに走って、声出して”ということには周りより耐えられた方かと思います。性根が負けず嫌いで、どんなにつらくてもとりあえずとことんやってみようと思うタイプなので、辞めるという選択肢はなかったです。満足することがないから継続しているという感じです。

学生時代は柔道だけに時間を費やし、映画もドラマもほとんど見られない生活を送ってきたので、社会人になり先輩方の“やれあれの映画はどうだ”“あの監督はこうだ”という会話に全くついて行けず、いつも静かにしていました(笑)。それは今でもずっとコンプレックスです。

こんな感じで自分は監督になれるのかと思っていましたが、やっぱり好きで楽しいから続けることができました。

――次の目標を教えていただけますか?

本作が連続ドラマの初チーフなのですが、40歳目前でというのは、社内でいうとものすごく遅いデビューなんです。今回チーフをやらせてもらって、登場人物が愛され育っていく連ドラならではの醍醐味(だいごみ)をあらためて痛感しました。今後も連ドラのチーフとして仕事が出来るよう、精進していかなければと思っています。

――本作の今後について、注目ポイントを教えてください。

やはり、心先生(松下奈緒)と薫先生(木村佳乃)のこれからと、患者さんのお話をラストに向けてより深めていければと思っています。連ドラの中盤まではサスペンスの要素もありましたが、やはり主軸にあるのは、あの2人の生き様と患者さんの人生にどう向き合っていくのかということ。後半戦はその部分に時間を割き、強化していきます。

その他、研修医の2人は最終的にどこの診療科に行くのか、結城涼(清原翔)と佐倉莉子(小川紗良)の関係に発展はあるのかなど、注目していただければと思います!