東野幸治の新刊本「この素晴らしき世界」(新潮社)が話題を呼んでいる。芸能界屈指のゴシップ好きである東野が、アクの強い吉本芸人たちを容赦なくイジり倒すエッセイは、たちまち注目を集め、発売から2週間足らずで、早くも3刷が重版される人気ぶりだ。
なぜか自分に自信が持てない大御所芸人・西川きよし、悪口をエネルギーに突き進む南海キャンディーズ・山里亮太、スケールのデカいバカっぷりを発揮するピース・綾部祐二、恐ろしいほどの執念で紫綬褒章受章まで行き着いた宮川大助・花子…。「週刊新潮」に連載されたエッセイに加え、極楽とんぼ・加藤浩次について新たに書き下ろした「加藤の『乱、乱、乱』」、さらに、キングコング・西野亮廣による“東野幸治論”も特別掲載。毒舌を吐き続けても絶対に嫌われない男による、“吉本バイブル”とも言うべき一冊となっている。
ザテレビジョンでは、そんな“ベストセラー作家・東野幸治”に、全2回にわたるロングインタビューを敢行。前編となる今回は、本書「この素晴らしき世界」執筆の裏話を明かしてもらった。
――今回、連載エッセイを書籍化するにあたって、改めて実感したことなどはありますか?
東野幸治:やっぱり吉本芸人って、みんな面白いし、楽しいなっていう。
今回取り上げさせていただいた芸人さんはあくまでも、たまたま僕が書きたいと思ったのがこのメンツだった、ということなんですよね。新潮社さんは、もっとビッグネームの芸人の話を書いてほしかったと思うんですよ、(明石家)さんまさんとか、ダウンタウンさんとか、今田(耕司)さんとか、ナインティナインとかね。きっと連載中も、それを毎週期待してたと思うんです。でも実際送られてくるのが、トミーズ健さんとか、中山功太とかの話ですからね(笑)、たぶん頭抱えてたんでしょうけど。なのに、一切文句言わずに付き合ってくれた新潮社さんってすごいなって、つくづく思います。僕が担当だったら絶対イヤですもん(笑)。
――じゃあ、紹介したい吉本の芸人さんはまだまだいる?
東野:できたら、「この素晴らしき世界2」を出したいんです。とは言うても、「2」は僕じゃなくて、別の吉本芸人に、その人が面白いと思う芸人さんのことを書いてほしいなと。なんせ芸人が6000人いる会社ですから、僕の人選ともかぶらないでしょうし、「この人は、この芸人のことを面白いと思ってるんやな」という面白さもあるし。そうやって、「2」「3」と、誰かがバトンをつないでいってくれたらいいなと思ってるんですよね。
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