アメコミを原作とした映画「ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY」が、現在大ヒット公開中。「スーサイド・スクワッド」(2016年)でひときわ魅力を放った、マーゴット・ロビー演じるジョーカーの恋人、ハーレイ・クインが主人公となって大暴れする快作だ。
ザテレビジョンでは、本作の日本語吹き替え版で、ハーレイと激しくぶつかり合うサイコな極悪ヴィラン、ブラックマスク(ユアン・マクレガー)を演じる声優の森川智之にインタビュー。これまで数多くの作品でユアン・マクレガーの吹き替えを担当してきた彼に、本作の見どころや、ブラックマスクという稀代の悪役の魅力などを語ってもらった。
――まずは、ユアン・マクレガー演じるブラックマスクの吹き替えのオファーを受けたときの感想をお聞かせください。
森川智之:お話を頂いたときから、またユアンの声を演じられるということで、収録を楽しみに待っていました。
ただ今回は、彼の役どころが悪役だと聞いて、ワクワクしながらも、同時にちょっと不安を感じてもいたんですよね(笑)。ユアンのイメージって、どちらかというと「スター・ウォーズ」(エピソード1~3 / 1999、2002、2005年)のオビ=ワン・ケノービみたいに、人の上に立ってお手本になるようなキャラクターを演じている印象がありますよね。だから、一体どんな悪人を演じるんだろう、と。
――実際、今作でのユアンの悪役ぶりはいかがでしたか?
森川:まさに「これぞ悪役」という、期待以上の悪いヤツで、かつ卑怯者でした(笑)。彼が持っている全ての“悪”のエッセンスを、このブラックマスクというキャラクターに注いでいるんだろうなと感じましたね。
――森川さんご自身は、ブラックマスクという男にシンパシーを感じる部分はありますか?
森川:悪人であることを取っ払って、“ゴッサムシティを取り仕切る男”という観点で考えると、上に立つ者の苦労、みたいなところは少し理解できるような気はします。やっていることは全然違いますけど、僕も会社(※声優事務所「アクセルワン」)を経営していますので(笑)。人心掌握の難しさというか、時に虚勢を張らなくちゃいけなかったりするところは、「分かる、分かる。大変だよなぁ」と(笑)。もちろん、ブラックマスクのように恐怖で人を拘束することは絶対にダメだと思いますけど、ちょっとした細かい芸を使って自分の地位を保とうとする、みたいなところは、共感できなくもないですね。
――逆に、「ここはどうしても許せない!」というところは?
森川:劇中、ブラックマスクが初めて“裏の顔”を見せるシーンがあるんですけど、そこは、許せないというより、恐怖を感じましたね。非常に恐ろしいシーンだと思います。
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