――夫・伝吉を演じる遠藤さんの印象はいかがですか?
エンケン(遠藤)さんとは何度かご一緒しているのですが、エンケンさんについていくと自然と役の芯の部分にたどりつくことができるんですよね。
女性って柔らかい印象があるけれど、芯はしっかりしている方が多いと思うんです。男性は強く見えて弱い部分も持っている方が多いかなと思っていて…。
茂子は演じていて「ここは自分が頑張らないと!」と強い部分が出てくるところと優しい部分を持ち合わせているなと感じるんです。だからそういう部分を大切に、茂子としてエンケンさん演じる伝吉の横に居たいなと思っていました。
――茂子は献身的に伝吉を支える一方で強さも持っていますよね。そんな茂子を演じていて、共感した部分などはありますか?
自分自身も結婚しているので、先ほどお話ししたようなことを身に染みて感じることがありますね。夫が疲弊している時には支えないといけないなと思ったり、逆に今は発破をかけてみようかなと感じたり…。
この作品は色んな意味で長年連れ添った夫婦が互いに見落としてきたことを認識して、それからまた改めて相手の人生を愛そうとするお話だと思うんです。
私、夫にも言うんですけど、初恋の人を愛した時間やその人を好きだった事実って消えることではないから否定しなくてもいいんじゃないかと。そういったことも含めて、その人の人生を応援できるというのが“夫婦”というものの凄さであり奥ゆかしさなのではないかなと、作品を通じて感じました。
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