真矢ミキが「居酒屋兆治」で夫を支える妻を熱演!「その人の人生を応援できるというのが“夫婦”の奥ゆかしさ」
井川遥との共演シーンは「思いはすごく伝わってきた」
――伝吉が傷だらけで帰ってくる場面では、それまで柔らかい口調だった茂子の口調もきつくなります。
普段は「夫婦とは言っても他人は他人だからね」なんて言っていたとしても、こういう時は自分も同じように痛みを感じますよね。私も実際夫に対してそう感じることがあります。
「今ならこの人を担いで病院まで走れるんじゃないか」みたいな、大切な相手が限界になってしまった時に発揮されるエネルギーってあると思うんです。そういうパワーが表現されている場面だなと思いました。
――一方、伝吉の初恋の人・さよ(井川遥)が現れても茂子は毅然と振る舞います。さよを演じる井川さんとの撮影はどのような雰囲気だったのでしょうか?
井川さんってすごく雰囲気のある方ですよね!キャスティングってうまいな~と思いました(笑)。
井川さんとの出会いと別れはすごく不思議だったんです。だいたいの撮影現場では役者同士って楽屋かスタジオであいさつをしてから撮影に臨むんですね。
でも事前にお話をしすぎると作品に入りづらいなと思っていたんです。それはおそらく井川さんも同じだったんじゃないかな。
だからちょっと距離のあるところで会釈をして…。それでも思いはすごく伝わってきたんです。そのくらいお互い役とシーンを繊細に扱っていました。
3月28日(土)夜9:00-10:30
NHK BSプレミアムにて放送
【原作】山口瞳
【脚本】櫻井剛
【音楽】西村由紀江
【出演】遠藤憲一、井川遥、渡辺いっけい、西村まさ彦、石橋蓮司、真矢ミキほか
【演出】猪原達三
【制作統括】目黒正之(東映)、中村高志(NEP)、高橋練(高ははしごだか)(NHK)