まず「あさが来た」(2015年)の吉岡里帆。ドラマ後半に登場し、ヒロインあさ(波瑠)の秘書のようになる勉強好きの少女・宜を演じた。最初のうちは一人称が「ボク」で、小さな丸メガネが時々、反射して鏡のようになる演出(当時のメガネはこういうふうになるのだとか)も漫画調で面白く、話題に。吉岡はこの役でブレイク、以後、めざましく活躍していく。
次にメガネっ娘が登場したのは「ひよっこ」(2017年)。ヒロインみね子(有村架純)の就職先・町工場の同僚・澄子を演じた松本穂香。彼女も丸メガネ(吉岡のメガネよりはだいぶ大きい)。のんびりしているが食べる量は人一倍、「うめ〜〜」とヤギのように声を出す。工場の仲間たちのなかでは末っ子キャラでみんなに気にかけられていた。松本穂香もこの役でブレイク。現在も活躍している。
メガネをかけているときは冴えなく見えるが、外すと美少女というギャップが萌え要素だった時代は昭和。いまはメガネをかけていたほうがいいという支持者も多い。
吉岡里帆と松本穂香の場合、メガネをかけることで新鮮な雰囲気になったうえ、のびのびとふだんできない演技ができて、それが彼女たちの魅力をアップしたといえるだろう。楚々とした“美少女”としてだけで消費されない。汎用性のある演技ができることがメガネキャラで印象づけられたのである。
森七菜は朝ドラ第三のメガネっ娘としてブレイクするか。期待がかかる。
それにしても薬師丸ひろ子、松井玲奈、二階堂ふみ、森七菜となんて華やかな関内家であろうか。(文・木俣冬)
この記事の関連情報はこちら(WEBサイト ザテレビジョン)