ジュノンボーイというイケメン登竜門出で、端正な顔立ちながら、若手イケメン俳優の戦場で勝負していない稀有な存在である中村。二十代のうちに結婚してすでに2児の親であるところも独自の道を歩んでいる印象である。
スキンヘッドにして肉体改造もし、別人のような役を演じた「無痛〜診える眼」(2015年)では俳優としての矜持を感じた。昭和顔ではあるが、現代の問題を描いた「詐欺の子」(2019年)では振り込め詐欺のかけ子を演じたりもしている。いずれも役の心の奥を感じさせる深い演技は見応えがある。
「エール」の第1話、裕一がオリンピックの開会式でテーマ曲を披露するとき、故郷・福島で先生(森山直太朗)の墓に参っているのが鉄男。初回から出ているのだからとても重要な役だと思う。希穂子との恋の行方も気になるが、福島三羽ガラスの活躍も期待している。
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