“ファンタジーをリアルに寄せる力”は、もちろん「いいね!光源氏くん」でも発揮されていた。
「光源氏が現代にやってくる」という奇想天外な設定でも、伊藤が演じる“こじらせOL”藤原沙織はあくまでリアル。初めて飲んだ抹茶ラテフロートのおいしさに涙する光源氏に「え、そこまで!?」とツッコむノリや、光源氏を想うがゆえに「光くんとはもう暮らせません、あなたのことが嫌いだから」と告げる複雑な表情…。リアルな感情に揺れる沙織の姿は、視聴者をフィクションの世界に無理なく誘い、共感させる役割を果たしていたのではないだろうか。
共感できるキャラクターの存在は、視聴者がドラマを見続けるモチベーションにもなる。一見ありえない世界をもリアルに寄せる伊藤の存在感は、今後さらに多くの作品で必要とされるだろう。
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