「いいね!光源氏くん」でも光った、伊藤沙莉の“ファンタジーをリアルにする力”

2020/05/30 17:00 配信

ドラマ コラム

ファンタジーのなかで視聴者を導く存在に


ウィンクする“光源氏”千葉雄大と伊藤沙莉のオフショット※伊藤沙莉Instagram(itosairi)より


“ファンタジーをリアルに寄せる力”は、もちろん「いいね!光源氏くん」でも発揮されていた。

「光源氏が現代にやってくる」という奇想天外な設定でも、伊藤が演じる“こじらせOL”藤原沙織はあくまでリアル。初めて飲んだ抹茶ラテフロートのおいしさに涙する光源氏に「え、そこまで!?」とツッコむノリや、光源氏を想うがゆえに「光くんとはもう暮らせません、あなたのことが嫌いだから」と告げる複雑な表情…。リアルな感情に揺れる沙織の姿は、視聴者をフィクションの世界に無理なく誘い、共感させる役割を果たしていたのではないだろうか。

共感できるキャラクターの存在は、視聴者がドラマを見続けるモチベーションにもなる。一見ありえない世界をもリアルに寄せる伊藤の存在感は、今後さらに多くの作品で必要とされるだろう。