“幽霊”登場で話題!“朝ドラ”スピンオフの歴史振り返る レギュラー放送挿入の意図は?

2020/06/20 08:00 配信

ドラマ

初めてのスピンオフは「ちりとてちん」(2007年度後期)


「エール」第60回場面写真 (C)NHK


朝ドラスピンオフが初めて制作されたのは、「ちりとてちん」(2007年度後期)。

放送終了後、「ちりとてちん外伝『まいご三兄弟』」が作られた(5月にクランクインという記事あり)。「つばさ」(2009年度前期)では「つばさ」総集編をPRするためにスピンオフ2本「好きと言えなくて~青春編~」「好きと言えなくて~中年編(仮)~」を番組ホームページで動画公開した。

「だんだん」(2008年度後期)では「ふるさと発 ショート・ドラマ『私の“だんだん”』」が作られたが、これは本編と同じ松江を舞台にした違う短編ドラマである。ちなみに、二階堂ふみがその一作に出演している。

朝ドラを長く見ていると、主人公のドラマだけでなく、主人公を支える人たちに親近感が沸くもので、「花子とアン」(2014年度前期)では主人公はな(吉高由里子)の幼馴染で彼女への報われない想いをずっと抱えてきた朝市(窪田正孝)のその後を描くスピンオフ「朝市の嫁さん」が制作された。

「ごちそうさん」(2013年度後期)では、主人公め以子(杏)の息子・泰介(菅田将暉)を中心にした「ごちそうさんっていわしたい!」が作られた。

「あまちゃん」(2013年度前期)は放送のあった年の紅白歌合戦で、「あまちゃん第157回」と最終回156回の続きとして、特別編を生放送で行った。

他に「べっぴんさん」(2016年度後期)や「なつぞら」(2019年度前期)にはスピンオフがあり、いまやスピンオフは定番かと思いきや、「ひよっこ」(2017年度前期)と「半分、青い。」(2018年度前期)はスピンオフを作っていない。

「半分、青い。」の脚本家・北川悦吏子は「これまでもパート2を作ったことがない」と一作入魂主義をTwitterで語り、岡田惠和は書くなら続編と「ひよっこ2」を作った。岡田は「ちゅらさん」(2000年度前期)でも続編を作っている。

このように本編に付随した別作品の作り方は作品ごとに違う。

余談だが、「おしん」(1987年)ではおしん役の田中裕子が体調を壊したため1ヶ月放送を休止、8月に本編も一週間休み、代わりに子役の小林綾子がおしんの故郷・山形を紹介するドキュメンタリー番組を放送した(NHK公式サイト 連続テレビ小説 制作者座談会より)。

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