廣瀬智紀「作品の魅力をたくさんの人に知ってもらうことが恩返し」7年後の再演で主演に<Interview>

2020/06/21 21:05 配信

映画 インタビュー

映画「HERO~2020~」で主演を務める廣瀬智紀(C)「HERO」~2020~製作委員会


廣瀬智紀が主演、北原里英がヒロインを務める映画「HERO~2020~」が、6月19日よりシネ・リーブル池袋ほか全国で順次公開されている。

本作は、2019年7月に上演された舞台「HERO ~2019夏~」を映画化し、「誰かが誰かに支えられ、誰かが誰かに支えられ、誰かが誰かの“ヒーロー”になるという気持ちを届けてくれるハートウォーミング・コメディー。

舞台版に引き続き、“秘密”を抱え明日に踏み出せないでいる主人公・広樹を廣瀬が、広樹の恋人・浅美を北原が演じる。

監督・脚本を務めるのは西条みつとし。芸人活動、放送作家やコント作家を経て、劇作家・演出家として活躍する彼が、主宰する劇団TAIYO MAGIC FILMの旗揚げ公演作品「HERO」(再演タイトルは「HERO ~2019夏~」)を自ら映画化、長編映画監督デビューを果たす。

主演の廣瀬が、公開を前に作品や西条監督への思い、共演者の印象などを語った。

廣瀬智紀は“秘密”を抱え明日に踏み出せないでいる広樹を演じる(C)「HERO」~2020~製作委員会


再演での主演オファーに「感慨深さ」


――2019年版では広樹役の廣瀬さんが、2012年の初演には松島竜司役で出演してました。廣瀬さんにとって「HERO」はどのような作品ですか?

2012年の自分はまだ駆け出しで、右も左も分からないくらいだったと思います。大きな舞台も踏んでいなかったですし、小劇場でのお芝居の経験も数が少ないくらいでした。

そんな中でも西条さんが自分を使ってくれて、という頃だったので、当時の記憶も鮮明です。西条さんは稽古が大好きな方なので、稽古がめちゃくちゃ楽しかったです。かけがえのない時間だったと思います。

「HERO」の再演と西条さんの初の長編映画で自分をそこの立ち位置で使っていただくというのは、実力ではなく「智紀に期待したいな」という思いでこの作品を自分にぶつけてくれたのではないか、というプレッシャーもありました。

ですが、何年たっても色褪せない西条さんの作品の魅力を、よりたくさんの方に知ってもらいたいなと思い、自分がその一端となれたらいいな、それが恩返しなのかな、と思いながら臨ませていただきました。

お芝居に対しての考え方は根付いていくものがあって、そういうものの積み重ねで今の自分があるので、2012年の時もそうですし、今回もお芝居に対しての考え方、向き合い方を学ばせてもらっているという感覚が強いです。

――再演ではその「HERO」の広樹役のオファーが来たと聞いて、どう思われましたか?

この役をやれる年齢に差し掛かったんだなという感慨深さが一番にありました。

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