主人公の神野桜子(松嶋菜々子)は、ある意味で、現代の“やまとなでしこ”といえる。
類いまれなる美貌と教養を武器に仕事も完璧にこなすキャビンアテンダントになった桜子。一見、非の打ちどころのない彼女にも一つだけ大きなトラウマがあった。
幼い頃に極度の貧乏生活を経験し、貧困と闘ってきた桜子には「世の中で一番大切なもの。それは、お金」「恋愛相手も結婚相手もお金持ちでなければならない」「愛よりお金」という哲学が備わっていたのだ。
仕事中の機内でも、合コンの席上でも、口説いてくる男への興味と判断基準は、“お金や財産をどのくらい持っていて、どんな車に乗っているか”。そんな桜子に、ある日、運命の出会いが訪れる。
無理やりキャビンアテンダントとの合コンに誘われた男、中原欧介(堤真一)は、学生時代に女性に振られ、恋愛恐怖症になった35歳独身。
父を亡くし、母一人で切り盛りしていた商店街の魚屋を継ぐため、長年研究していた数学の道を諦めていた。魚の目利き力はあるが、銭金には疎く、押しも弱い。そんな欧介が、ひょんなことから桜子の思い込みも手伝い、二人は付き合うことに。
だが、それもつかの間、欧介の正体がばれると手のひらを返したように冷たくなり、まったく相手にしなくなった桜子。身分不相応と分かりながらも彼女に強くひかれた欧介は、他の男たちとは違った角度から彼女を好きになり、桜子の奥に秘められた“何か”を感じていた。
二人の同僚や仲間たちを巻き込み、幾多の事件が巻き起こる中で、二人はどうなっていくのか。令和に生きる我々が忘れかけている、本当に大事なものは何なのかということを、いま一度問いかけてくれる“ロマンチック・ラブコメディー”。
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