『エール』だけじゃない!“朝ドラ”と音楽の深い関係「潮騒のメモリー」では紅白出場も

2020/06/27 08:50 配信

ドラマ

ミュージカル仕立ての作品も


現在、夕方再放送中の「ひよっこ」(2017年前期)は高度成長期を舞台にした物語で、音楽が好きな岡田惠和の脚本によってそれこそ世相と歌が併走しながら物語を彩っていた。

「ひよっこ」で主人公・みね子を演じた有村架純と、脚本を担当した岡田惠和


人形劇「ひょっこりひょうたん島」の「泣くのはいやだ 笑っちゃおう」という歌詞を主人公たちの人生に託したり、ビートルズが来日し日本人が熱狂したエピソードと終戦を重ねたりするほか、登場人物が当時の日本の流行歌を口ずさむことがよくあり、最終週も歌がキーになっていた。

高度成長期を歌で描くといえば「てるてる家族」(2003年後期)。戦後から高度成長期を力強く生きていく大阪の家族の姿をミュージカル仕立てで描いた意欲作であった。

作詞家・なかにし礼の自伝的小説を元にしたドラマだったこともあり、この趣向は作品にぴったりであった。毎回、登場人物が歌に合わせて歌い踊るという凝ったつくりは作業が大変すぎて、途中でいったんミュージカルシーンがなくなるということもあったが、最終回はほんとうのミュージカルの舞台のように華やかで、多幸感に満ちていた。

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