<エール副音声>「そんな裕一が…好きだな」山崎育三郎“久志”の自由な解説が楽しい!運動会では“実況中継”も

2020/07/01 10:27 配信

ドラマ

【写真を見る】見事な落語を披露し話題を呼んだドラマ「昭和元禄落語心中」の助六(山崎育三郎)※山崎育三郎Instagram(ikusaburo_yamazaki_official)より


ルキーニ&助六役で示した“語り”のうまさ


連続テレビ小説では、視覚障害を持つ人などのため動きや場面転換、テロップなど視覚から得られる情報を副音声で伝える“解説放送”を以前から行ってきた。

久志による解説もその一環だが、再放送であるためか“視覚情報”は適度に抑え、その分、登場人物目線での感情の発露やユーモアを添えることで、ストーリーを知っている視聴者も新鮮な気持ちで楽しめるよう工夫されている。

そして第1週の解説を務める山崎自身、この試みにふさわしい能力の持ち主だ。ミュージカルで響かせる甘い歌声がよく知られる山崎だが、実は“聴かせる”語りがとにかくうまい。

これまでも、ドラマ「昭和元禄落語心中」(2018年、NHK総合)では型破りな若き人気落語家・二代目有楽亭助六を熱演。威勢のいい古典落語を胸のすくようなしゃべりで聴かせ、ファンを沸かせた。

また、2015年から2019年まで東宝ミュージカル「エリザベート」でメーンキャストのひとり、ルイジ・ルキーニを好演。

ルキーニはエリザベートの暗殺者でありながら、ストーリーを動かしていく狂言回しの役割も果たす重要なキャラクター。口ひげを蓄えたチョイ悪な雰囲気で、ストーリーのあらましをしゃべるように歌うナンバーも多い。

そんなルキーニ役で、山崎は本筋のドラマに違和感なく入り込み、傍観しているようでいて実はドラマを前に進めるストーリーテラーの役割を見事に果たしてきた。

そうした数々の経験が生きているであろう「エール」の副音声解説、久志の担当は今週土曜の第6回まで。その後、第7~12回は関内吟(松井玲奈)、第13~18回は藤堂清晴(森山直太朗)が副音声解説を担当。また違った世界を見せてくれるに違いない。(文=ザテレビジョンドラマ部)

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