――まわりのバックアップもあったんですね。社長さんからダメ出しなんかもあるんですか?
基本はないですね。「僕も眉毛書きたいなと思いました」とか返ってきます。
――(笑)。最近は48グループでもYouTubeを始めるアイドルが増えてきましたよね。柏木由紀さんがYouTubeを始めた時に話題になったり。
ゆきりんさんのYouTubeめっちゃ見てます! ゲラゲラ笑ってますよ。
たしかに48グループでは私はYouTubeを始めるのが早かったけれど、後輩がYouTubeを始める時に一言入れるみたいなのはやめてほしいですね。YouTubeの“主”扱いしないでと思います(笑)。
――主(笑)。けどこの人気ぶりと発信力なら主扱いされても仕方ないですよ。コロナによる自粛期間の中で、アカリンの動画を見て励まされた人も多いと思います。
私自身、この自粛期間で考えることがたくさんあったんですよ。まずここ何年か毎日慌ただしくて、休みもほとんどなくて…悩んだり落ち込んだりしても、どうせ明日は来るから!と思って、立ち止まることがなかったんです。
だから周りとばかりで、自分と向き合うことがなかったんですけど、ふとこうして休む日々が続いた時に、いったい私は何をしたいのか、どうしたいのかという気持ちを放っておいてしまったことに気づいて…。
何が好きで、何をしているときが楽しくて、どんな時に幸せだと思うのかが、わかっているようでわからなくなってしまっていたんです。悲しいことさえも冷静になったらわからないんですよ。
――忙しすぎたんですね。
けれど、オンラインで友達と話をする時間が増えて、自分の考えを口にするようになったら、どうしたいのかがだんだんわかるようになりました。
アイドルになってから、自分を飾って見せなければならない気がして、たとえば食事する店を一つ選ぶにしても、個室でとか、値段はこれくらいでいいのかなとか、これじゃ安いのかな? なんていちいち気にしていたけれど、振り返ってみたら私はごく普通の一般的な家庭に育ったから、結局サイゼリヤが大好きなんです(笑)。
リッチな生活に憧れたこともあったけど、背伸びしてたんじゃないかなと。正直、お金を出す時に「一日にこんなにお金使うの?」と思うこともありました。
普通でいられる自分が、自分は一番好きだなって気づいたんです。それを気づかせてくれて、元いた世界に戻してくれる友達には感謝してますし、少し落ち込んだりもしたけれど、リフレッシュさせてくれてありがたいなと思います。
――自粛期間中は自分と向き合う時期だった、と。
そうですね。ずっと外食だったけれど、料理をする機会も増えて、健康的な食生活でお金もあまり使わなくなりました。そういうライフスタイル動画も今後アップできたらいいなと思います。
あとはひたすらまつ毛美容液を塗りまくってまつ毛を伸ばしてました(笑)。まつ育の方法もアップしてみたら好評でしたね。
――今後はライフスタイルも! 楽しみです。
「吉田朱里の動画を見ておけば間違いない」と信じてくれるファンが増えたらうれしいです。美容法が参考になるだけじゃなくて、私の人間性や考え方も好きになってもらえればと思います。
小嶋陽菜さんにはなれないけれど、吉田朱里にならなれるかも? と思われるような、みんなより2、3歩先を歩いている身近なお手本くらいに考えていただけたらいいですね。
――アイドルとしてもYouTuberとしても今後に期待してます。
ありがとうございます! NMB48は結成10周年イヤーに突入して、まだまだ進化しています。新曲「だってだってだって」は若いメンバーが増えたNMBらしい、甘酸っぱい恋を描いた爽やかなナンバーです。新しいセンター2人が作るNMBの形をぜひ見てほしいです。
取材・文=イワイユウ
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