――こだわりポイントは?
飛び降り女子高生か、最後のお父さんの「オーメンカット(※)」のどっちかですね。
女子高生のシーンは自殺というより、戦隊モノみたいに飛んでいるんです。落ちた後の様子とか、白石さんに返り血が思いっきりつくところには「恐怖」と「ケレン味」の両方があります。
恐怖新聞で予言されたまがまがしい死が、ケレン味たっぷりにヒロイン・詩弦の目の前で起きる。しかも、なんであんなに笑いながら死んでいったんだろうって、その答えは無いわけです。
台本には「小さく笑う」って書いてあったのですが、僕はその女子高生のスタントをやってくれた彼女(河合桃果)に「これでやっと自由になれると思って、ものすごいにこやかに飛んで」と言ったんです。
いくらスタント・ウーマンとはいえ、スピードも相当あって怖かったと思うのですが、彼女はかなりデカく笑っていて、ある意味、爽快感がある(笑)。
このシーンは、何回見ても笑うというか面白いというか。恐怖表現であっても僕は自分が「イケたな!」と思うシーンを見たとき毎回笑うんですが、そういう意味では狙い通りの良いシーンになったなと思いますね!
※映画「オーメン」よりインスパイア
父の急な死に加え、最期の言葉を聞き落ち込む詩弦(白石聖)。母・歌子(黒木瞳)も夫を亡くし精神崩壊寸前。詩弦は恐怖新聞の前の契約者・蜷川冬夜(猪野学)と再会するが「読むたびに寿命が100日縮まる」と聞き動揺する。
恐怖新聞で予告された刺殺事件を阻止するべく詩弦は恋人の松田勇介(佐藤大樹)らと協力するが。そんな矢先、唯一の情報源・冬夜が事故に巻き込まれたことで、運命の歯車はさらに狂い出す。
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