映画完成直後、新型ウイルスにより世界は変わり、大相撲の風景も変わりました。あの数カ月間、力士たちの激闘と観客の大声援を両国国技館(東京)で撮影できたのは偶然の奇跡。
大迫力の大相撲の感動と、力士たちのドラマを、ぜひ劇場で体感してほしいです。
相撲は、裸一つでぶつかり合う、シンプルで分かりやすい究極の闘いです。それが人の心を揺さぶり、奮い立たせてくれるのだと思います。若い世代にも、日本の伝統を守っている力士の姿を、劇場で見てほしいです。
長期間の密着は初めての経験でした。所作の美しさ、力士の個性あふれる着物姿、武器を持たず自分の身体だけで勝負する、語り尽くせない相撲の魅力を、相撲ファンはじめ、まだ相撲を知らない方や子どもたちに、映画を通じて感じてほしいです。
相撲の歴史を学び、親方や仲間たちとの絆に心打たれながらの収録でした。強くなるためにひたむきに稽古する姿、寝る、食べる、すべてが相撲特有の美学として伝わってきます。
語りの役として、この素晴らしき大相撲の世界を皆さまにお届けできること、大変うれしい思いです。
大相撲を体験した者として、お薦めできる映画。相撲界の“伝統”“厳しさ”の映像美、そして音響の106分。この映画を見終わった後、きっとあなたも国技館へ行きたくなっているでしょう。
※高田川部屋の高は、正しくはハシゴダカ
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