中村倫也が主演を務める映画「人数の町」が9月4日から公開。5日に公開記念リモート舞台あいさつが行われ、中村、石橋静河、荒木伸二監督が登壇した。
河瀨直美監督を審査員長に迎え、2017年に発表された第1回木下グループ新人監督賞で241本の中から準グランプリに選ばれた本作。CMやMVなどを多数手掛ける荒木監督が初の長編映画に挑む。
印象に残っている撮影シーンについて、中村は「いろんなことがあったからな。プールのシーンかな。みんな同じ水着を着ているけれど、個性が出るシーン。町での撮影からプールでの撮影になったので、そういう場所ってなんか気持ちがほぐれますよね。不思議な感覚というか。心地いい(空間)けど、芝居で会話をするとギョッとするという、不思議なバランスの空間でした。(芝居を)やっていて楽しいって感じました。そのへんの構成というのは、荒木監督の巧みなところなんですよね。ニクいね、ってなります」と称賛した。
石橋は「どのシーンもすごい不気味で面白かったです。個人的には私が演じた紅子が妹を探す旅を始めるときに、病院に行くシーンが印象に残っています」とコメント。続けて「病院に行くシーンというとても日常の世界なのに、すごく不穏な空気が流れている。そこから、誰を信じていいのか、誰がうそをついているのかと考えて悩んで行く。面白いシーンだったなと思います」と説明した。
荒木監督は「12日間、ずっと撮影をしていました。まるで戦争みたいな日々だったので、どのシーンという印象よりも、“ここを撮影したら、次! 次!”という感じで、ドンパチやって次行くぞ、その連続でした。なので、“なんか楽しいぞ”という瞬間(を感じる)よりも、戦いのような日々でした。充実していましたが、本当に濃かったですよね~という印象です」と振り返った。
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