「恋愛は世界を広げる入り口になる」アニメ映画『思い、思われ、ふり、ふられ』原作者・咲坂伊緒&黒柳トシマサ監督対談

2020/09/14 19:00 配信

映画

「思い、思われ、ふり、ふられ」場面写真(C)2020 アニメ映画「思い、思われ、ふり、ふられ」製作委員会 (C)咲坂伊緒/集英社


累計部数500万部を超える大人気コミックス「思い、思われ、ふり、ふられ」を原作に、史上まれにみる“連動W映画化プロジェクト”が進行中だ。公開中の実写版に続き、9月18日(金)にはアニメーション版が公開される。

公開を記念して、アニメ版に欠かせない2人、作品の生みの親である原作者・咲坂伊緒氏と、アニメーション版の監督を務める黒柳トシマサ氏に、作品に込めた思いを語ってもらった。

咲坂氏「ひとりお祭り状態でした」


まったくタイプの違う4人の高校一年生の恋模様を描いた「思い、思われ、ふり、ふられ」(以下、『ふりふら』)。

同じマンションに住み、同じ高校に通う朱里(CV:潘めぐみ)とその義理の弟・理央(CV:島崎信長※「崎」は正しくは「立さき」)、由奈(CV:鈴木毬花)とその幼なじみ・和臣(CV:斉藤壮馬)の思いが複雑に絡み合い、相手を思うからこそのすれ違いが生まれていく――。

「思い、思われ、ふり、ふられ」場面写真(C)2020 アニメ映画「思い、思われ、ふり、ふられ」製作委員会 (C)咲坂伊緒/集英社


原作の咲坂氏は、「ストロボ・エッジ」「アオハライド」、そして今作からなる“咲坂伊緒 青春三部作”(いずれも集英社マーガレットコミックス刊)の作者。そして監督の黒柳氏は、テレビアニメ「舟を編む」(2016年)で第21回文化庁メディア芸術祭アニメーション部門新人賞を受賞したアニメーション作家だ。

――劇場版アニメ化のお話を聞いて、どんな感想を持たれましたか?

咲坂「お話をいただいたとき、ちょうど実写映画とアニメーション映画が同時に決まったんです。そんな経験は初めてでしたので、ひとりお祭り状態でした。連載まんがを1本の作品として劇場で見られるのは本当に贅沢なことだと思いますし、感謝の気持ちでいっぱいです」

――黒柳監督は、今作の制作について相談を受けてどのように思われましたか?

黒柳「私自身がアニメーション映画を演出するのが初めてのことなので、やりがいを感じました。テレビアニメと違って、映画は劇場で見るものですから、観客のなかで体感的な変化があると思うんです。物語として『面白いものを見た』に留まらない、映画ならではの劇場体験を演出できればと思いました」