今回独占公開されたのは、3分半の本編冒頭映像。梅雨空、満開のアジサイに打ちつける雨の音から始まり、主人公たちの出会いまでの日々を点描していく。
道端で傘を差して佇む朱里。手にしたスマホにはメッセージ新着のマークが灯っている。朱里が傘越しに見上げた空はどんよりとした曇り空。だが、足元の水たまりに映る空はなぜか青く澄んでいた――。
一方、駅のホームには、引っ越す友達との別れを惜しむ由奈の姿があった。電車を見送った帰り道、「さっちゃんみたいな友達は、もうできないかもしれない…」と悲しげな由奈の前に、見知らぬ少年・理央が現れる。
音楽を担当するのは、スタジオジブリ制作の映画「耳をすませば」(1995年)なども手掛けた野見祐二氏。曇り空がすーっと晴れていくような奥行きあるオーケストレーションの響きはどこかファンタジックでもあり、これから始まる物語への期待を高めていく。
実は今回、公開に先立ちスター少女漫画家たちも一足先に本作を鑑賞し、感想を寄せている。
中でも目立ったのが、映像の美しさへの感嘆の声。「季節や天気の変化がとても美しく瑞々しく映し出されています」(『理想的ボーイフレンド』綾瀬羽美)、「映像がとても綺麗で自然物などの表現が繊細ですごく素敵でした」(『てをつなごうよ』目黒あむ)、「ふいに挟まれる心象シーン、原作のキラキラした透明感と疾走感と甘酸っぱさもりもりで届けてくれてセルフ4Dでした」(『ヤスコとケンジ』アリコ)といった意見も。物語を紡ぐプロの視点から見ても、本作で描かれる世界観の美しさは圧倒的だ。
恋愛に夢見がちで“ピュア”な由奈と、現実的な恋愛を志向する“リアル”な朱里がそれぞれの恋を通して成長していく姿を描いた本作。ストーリーはもちろん、キラキラした青春時代を表現する映像の美しさも心に残る作品となりそうだ。
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