斎藤工「完全なる一目ぼれでした」“若き才能”に感銘<PFFアワード2020>

2020/09/25 21:52 配信

映画

斎藤工が「PFFアワード2020」授賞式に登場した

9月25日に「PFFアワード2020」の表彰式が行われた。「PFFアワード2020」は9月12日から東京・国立映画アーカイブで開催されている映画祭「第42回ぴあフィルムフェスティバル」のメインプログラムであるコンペティション部門で、新人監督の登竜門として、犬童一心、黒沢清、園子温、塚本晋也など、これまで140人を超えるプロの映画監督を輩出している。

2020年の応募作品数は480本。その中から入選した17作品が映画祭で上映され、この表彰式でグランプリをはじめ、各賞が発表された。

最終審査員を務めたのは、「MOTHER マザー」「日日是好日」を手掛けた映画監督・大森立嗣、俳優で「COMPLY+-ANCE」の監督も務めた斎藤工(監督での名義は齊藤工)、「爆音映画祭」の総合プロデュースを手掛ける樋口泰人、柴田元幸新訳の朝日新聞夕刊連載小説「ガリバー旅行記」の挿絵を担当している画家・平松麻、「のぼる小寺さん」などを手掛けた映画監督・古厩智之の5人。

グランプリに選ばれたのは石田智哉監督の「へんしんっ!」。車椅子に乗った監督が、障がい者の表現活動の活動を探ったドキュメンタリー作品だ。

プレゼンターを務めた大森監督は「とにかく興奮しました。映画を作る楽しみが画面全体から伝わってくるという感じがありました。石田くんが映画の中で『頑張るって言いたくない』って言ってたんですけど、映画を作るとかダンスをするとか、そういうのは“頑張る”とはちょっと違う感じがします。

努力してもできないことがあって、だけど“何か”があるんです。石田くんは何かを全力で探りながら、しかし彼は本能的に知っているというのを映画を見ながら思いました。彼が楽しんでいる姿が本当に好きでしたし、思い焦がれていたものを見た気がしました」と映画作りを楽しんでいることに共感し、作品を絶賛。

そのコメントを受けて、石田は「自分が監督すること、表現することに葛藤もありましたが、作っていて楽しく、自分らしい作品になりました」と受賞の喜びを語った。