小篠恵奈主演の映画「あざみさんのこと 誰でもない恋人たちの風景 vol.2」が、新宿K'Sシネマにて10月10日(土)より公開される。
忘れられない恋に執着するヒロイン・あざみを演じた小篠は、複雑な家庭環境に育ち、愛と誰かへの依存にすがりつく、寂しがり屋の女性を、繊細に表現した。寝起きのようなむくんだ素顔を披露したり、大胆なセックスシーンも熱演した小篠に、初の長編主演作に挑んだ思いを聞いた。
ーー本作の脚本・監督は、越川道夫が務めた。「アレノ」での監督デビュー以来、「海辺の生と死」「二十六夜待ち」やシリーズ前作「誰でもない恋人たちの風景vol.1 愛の小さな歴史」など、男と女の揺れ動く情愛を描き続けてきた。
越川監督からはどのようなアプローチがあったのですか?
「以前、越川監督の未発表作に出演したことがあり、本作でリベンジしようと声を掛けていただきました。その段階では構想を説明されただけでしたが、監督の作品ならばぜひと即決しました。ところが、完成した脚本は構想と違っていて、驚きました」
ーーその驚きとは、どんなことでしょう?
「私には、男性にすぐに向かうあざみの行動原理が自傷行為や破滅に近いものに感じられて、脚本を読みながら“なんでそっちに行くの!”と戸惑うばかりでした。でも、彼女の意思を尊重して作品に取り組まないと、自分の中で齟齬が生まれて苦しくなる。中途半端にあざみを生きたら、役者として終わる。とにかく死ぬ気で彼女を生きようと覚悟を決めました。肌を見せることには不安はなかったですね。私はバストに自信がないので、少しでもふっくらするようにラーメンをたくさん食べました。あまり効果はなかったようで残念ですが……」
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