脚本家・遊川和彦氏が語った「35歳の少女」の狙い『ドラマっぽくないドラマを目指そう』

2020/10/24 07:00 配信

ドラマ

静寂を感じさせる演出が話題となっている「35歳の少女」(C)NTV

柴咲コウが主演を務めるドラマ「35歳の少女」(毎週土曜夜10:00-10:54、日本テレビ系)。10月24日(土)の第3話放送を前に、同作の脚本家・遊川和彦氏とプロデューサー・大平太氏が「ある意味、腹をくくった」という挑戦的なドラマ作りの意図が明かされた。

第1話最後の望美(柴咲)の号泣には、「どう見ても10歳の女の子!すごい!」「10歳に見える…」「子供の泣き方そのまんま」「胸が痛くなった」など、SNSを中心に衝撃の声が上がり、第2話で望美が事故の原因となった自転車に乗り、崖へ向かう場面は多くの視聴者をくぎ付けに。時の変化に合わせて少しずつ回復する望美の微妙な身体的な変化を、柴咲が全身全霊の演技で表現している。

そんな同作は初回放送前、「イントロ」(10月4日放送)に脚本家の遊川氏とプロデューサーの大平氏が出演した際、「ドラマっぽくないドラマを目指そう」ということが狙いであると遊川は語っていた。

「日本のドラマはサービスが過剰だと思う。こっち(観る側)の想像力を全く無視。信用してない」と疑問を抱える遊川氏。「登場人物たちが葛藤している姿を、いい役者を集めて作れば、余計な演出をつけなくても物語に没頭できる」ということを、このドラマで示そうとしているのだという。

さらに、遊川氏は「生ぬるいドラマって面白くないでしょ。健康的なドラマを観せられてもウソっぽいって思ってしまう」と、ドラマのストーリーだけではなく、ドラマそのものに対しても疑問や問題提起を感じながら脚本を作っていることをうかがわせた。

遊川氏の言う通り、第1~2話には放送事故かと一瞬ヒヤッとするような長尺の静寂が6回、黒みが4回と多用されている。2019年に同じチームで制作された「同期のサクラ」では、第1話で使用された音楽は14曲(約22分間)だが、第3話では4曲(約5分間)しか使われていない。音楽はここぞという時に、意味のあるタイミングでしか使用しないことが徹底されている。

また、その静寂からしっとりとエンディングに流れるKing Gnuの主題歌「三文小説」も話題に。この曲がかかる、モノクロでセリフがかかっていない映像は次回予告だが、これも視聴者に“次回はどんな物語なのか想像してほしい”という意図の演出となっている。

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