敏腕プロデューサーが明かす大型新企画「○○が撮る情熱大陸」の誕生秘話

2012/06/10 07:17 配信

芸能一般

井上真央の熱烈オファーで、「情熱大陸」の出演を断り続けた小田和正との新企画が実現!

ことし5月に放送700回迎えたドキュメンタリー番組「情熱大陸」(TBS系)で、各界の著名人たちがディレクターを務め、自身が望む取材対象者を撮影する大型新企画「○○が撮る情熱大陸」が6月10日(日)から始動。型破りともいえる企画を始めた番組5代目プロデューサー・福岡元啓氏から、企画始動のいきさつと狙いを聞いた。

◇きっかけは「どうしたら出てくれるのか?」

記念すべき第1回目(6月10、17日・日放送)の「○○が撮る情熱大陸」は、井上真央が小田和正に密着取材。また、石橋貴明がテニスプレーヤー・錦織圭選手に密着する放送も決定(7月放送予定)。福岡氏は、「『テレビマンじゃない人でも、その人間関係を生かして情熱大陸を撮ったら、違った発想があって面白いんじゃないか』という考えはもともとあったんですよ。で、僕がプロデューサーになってから、番組出演OKをもらいない人がいました。今回の小田さんも。井上さんもスケジュールの問題で出てもらいなかった一人だった。そこで、『撮る側だったらどうですか?』と聞いてみたんです」。

◇撮るということに興味を持っていて驚いた

「井上さんに『撮る側だったら?』とオファーしてみたら、割と素直に乗ってくれたんですよ。小田さんも『井上真央が撮るって、聞いたことないし、初めてのことでどうなるか分からないし、面白い』と言ってくれて、企画が結実しました。2回目の石橋さんも、情熱大陸は好きだけど、自分は普段面白くないって密着させてくれなかったんです。でも、撮る側ならやってみたいと。意外と皆さん、撮ることに対して興味を持っているんだなと驚きました。おかげでオファーに関しては快調! この企画で、芸能人でない人にもアプローチしてますが、外れはないですね」。

◇苦労はこれから

「芸能人といえども、初心者が撮るものをどうやって番組にするのかがこれからのポイント。でも、テクニックより、関係性とか気持ちとかが上回るものがあると思っていて、そういうものになればいいなと考えています。モネとかセザンヌとかプロの絵はテクニックもあって見応えがあるけど、小学生が描いた絵にちょっとドキッとする…みたいな。放送15年目に入って、人間なら赤ん坊が中学生になる時間を経て、番組もいろんなことを試していかなくてはいけない年齢です。うまくいけば“別冊”のような感じで月1回くらいで続けたいと思っています」。

福岡元啓(ふくおか・もとひろ)「情熱大陸」プロデューサー='74年生まれ、東京都出身。昨年9月には「情熱大陸」初の生放送に挑戦した。現在、番組に出てほしい著名人は有吉弘行、少女時代、東野圭吾、吉永小百合

※記事は、週刊ザテレビジョン24号(発売中)から一部抜粋したものです。週刊ザテレビジョン24号では写真付きのコラムを掲載しております。