NHK総合ほかで放送されている連続テレビ小説「花子とアン」で、はなの幼なじみで、子供のころからはなを思い続ける青年・木場朝市を演じる窪田正孝にインタビューを行い、作品の感想やエピソードなどを聞いた。
朝市は安東家の隣の農家の息子で、はなの小学校の同級生。東京の女学校に行ったはなに感化されて勉強を続け、農家を継がずに、地元の小学校の教師となる。東京から帰ったはなと再会し、同じ職場の同僚として働くことになる。
――「花子とアン」の出演が決まったときの最初の感想は?
台本を読んでみると、家族愛の暖かさがすごく出ていて、現場でも作品への愛情が注ぎ込まれているなと感じました。本当にNHKのスタッフさんたちは暖かい人たちで、現場で暖かく迎えてくれたのがうれしかったです。初めて現場に入ったとき、スタッフさんがサプライズで「赤毛のアン」の赤い髪が出ている帽子をかぶって待ち構えてくれていて。そういういい関係性を築かせてもらっていて、すごくうれしいですね。
――朝市をどういうキャラクターだと感じていますか?
朝市ははなの影響を受けて大きくなっていくキャラクターなので、彼女の変化で彼もどんどん変わっていってるんです。吉高さんと演じていると、常に笑いが絶えなくて、監督にも朝市は本当によく笑う子だねって言ってもらいました。はなには、子供のころからラブ光線を送っていますので、それを受け継いでやらせてもらっています(笑)。
――甲府弁は難しくありませんでしたか?
イントネーションの上がり下がりがあるんですけど、あまり抑揚をつけない感じなんです。細かいところはいろいろあるんですけど、現場でもスタッフさん同士で「おはようございます」ではなく「おはようごいす」で統一されているんです。
――窪田さんからみたはなの魅力はどんなところだと思いますか?
努力の天才なところです。いろんな人がいる女学校の中で、いろんな困難が待ち構えていたんですけど、それを見事に立ち向かって乗り越えていった精神の強さは彼女の一番の魅力であり、努力の天才だなということを、吉高さんを通して思います。
――朝市もそういうはなに引かれている?
彼女がいなければ農家を継いでいたと思いますし、朝市が先生になったのも、彼女が幼いころに山梨から東京に行って何も知らない世界に行った勇気に魅了されたからこそだと思います。自分の好きになった人は間違いじゃなかったんだって思っていたりするんじゃないでしょうか。
――ヒロインを演じる吉高由里子さんの印象は?
すごく頭のいい女性だなと思います。人のことをすごく見ているし、柔軟な頭を持っているという印象です。みんなでいい作品を作っていきたいという意志をすごく感じます。はなと似ていてすごく努力家なんですけど、どれだけがんばっているかをあまり見せないんですよね。仕事に取り組む姿勢や精神力は、同世代としてすごく尊敬しますね。あと、彼女の周りには常に笑いがあるんですよ。一生懸命やっている中にも楽しさや笑顔があるので、それがすごい魅力だと思います。
――一途にはなを思い続ける朝市の恋心をどう思いますか?
今の時代の言葉を借りていうなら「草食系」になると思いますけど、はなもすごく鈍感だと思います。言わなくても気づいてもいいんじゃないかなと思うところもあるんですけど(笑)。でも朝市も年齢を重ねて、はなにどうしたら思いを伝えられるか模索しているので、今後いろいろ楽しみにしてもらいたいです。
――窪田さんとしては、もっと朝市にがんばってほしい?
はなに言えるタイミングは結構あるんですけどね。「今だ!」って思うんですけど、それを言えないのが朝市くんなんですよね。吉高さんからは「友達以上、恋人未満だね」って言われました(笑)。すごく適切な言葉でしたね。
――朝市にかけてあげたい言葉はありますか?
自分も小学生のころ好きな子がいて、なにも言えずに6年間片思いをしていたんです。朝市はもっと長いですけどね(笑)。気持ちを伝えられず、奥手になっている朝市に「頑張れ!」って言ってあげたいです。
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