「家族狩り」ドラマ化に天童荒太『ぜひドラマの歴史の目撃者に!』

2014/07/02 13:36 配信

ドラマ

「家族狩り」の制作発表会に登壇した(左から)浅田美代子、伊藤淳史、松雪泰子、遠藤憲一

TBS系にて7月4日(金)からスタートするドラマ「家族狩り」の制作発表会が7月1日に東京・渋谷マウントレーニアホールで行われ、原作者の天童荒太氏をはじめ出演者の松雪泰子伊藤淳史北山宏光篠田麻里子平岡祐太山口紗弥加井上真樹夫浅田美代子財前直見遠藤憲一が登壇した。

同作は直木賞作家・天童荒太氏の同名ミステリー小説を映像化したもので、一家心中事件を発端に展開する3つの家族の姿を通して「家族とは何なのか?」を問いかけるヒューマンドラマ。また、ドラマ「セカンドバージン」('10年 NHK総合)をはじめとするヒット作品を手掛けてきた大石静氏が脚本を担当していることでも注目されている。

氷崎游子を演じる主演の松雪は「初めてタイトルを聞いた時は正直怖かったです。“狩る”っていう言葉には強さも感じると思いますが、実際に作品を見ると別の次元で物語を描いていることが分かると思います。タイトルで驚かず、ぜひともご覧になっていただきたいですね」と話し、巣藤浚介を演じる伊藤は「こういう時代だからこそ作ることができた作品だと思います。自分の大切な人をあらためて大切だと感じることができる時間になると思います!」と力強くコメント。

続いて、警視庁捜査一課の警部補・馬見原光毅を演じる遠藤は「僕は今まで何度も警察役を演じたことはありますが、日常生活が全部にじみ出ているような警察を演じるのは初めてでした。こういう役柄をずっとやりたかったので今回選んでいただいたことにすごく感謝しています」と深々と頭を下げながら思いを話す。そんな遠藤が演じる馬見原のことを嫌う娘・石倉真弓役の篠田は「『こんな父親っているんだ』って強く思うぐらいに恨みながら演じました。撮影中、演じていてつらいシーンもたくさんありましたがとてもやりがいがある役を与えていただけたことを光栄に思っております」と撮影中の心境を明かす。また篠田は「実は遠藤さんとは仲が良くて、先ほどお土産をもらいました」と告白。それを聞いた遠藤は「あのお土産は麻里子さんにだけです(笑)」と答え、会場から笑いを誘った。馬見原の部下・椎村栄作を演じる平岡は「僕が演じる椎村は、一番視聴者に近い目線の役かもしれないですね。回を重ねるごとに椎村が成長していけるように頑張ります」と意気込みを話した。

浚介の元教え子・鈴木溪徳を演じる北山は「溪徳はとてもチャラチャラしている男性で、今の若者を象徴しているように思えます。ただ全体を通して僕のシーンは箸休めなので、肩の力を抜いて楽しんでいただきたいですね」と笑顔で答え、仕事と家庭に追い詰められていく游子のことを気に掛ける女性・山賀葉子を演じる財前は「植田博樹プロデューサーと坪井敏雄監督にオファーしていただけたということだけですぐに出演を決めてしまったので、台本を読んでその内容にとても驚いてしまいました。まだ最終話の撮影は終わっていませんが、最後まで見逃せない内容となっていると思います」とオファーを受けた時の心情などを振り返った。

游子の父・氷崎清太郎を演じる井上は「声優生活が長かったのですが、今回いただいた役を張り切って役を演じさせていただいております!」、游子の母・氷崎民子を演じる浅田は「この役を演じるにあたって『女優として美しく映りたい!』っていう願望はすべて捨てました!!」とそれぞれが演じる役の見どころをアピール。

また、撮影現場でのエピソードを聞かれると清岡美歩を演じる山口は「一生懸命に浚ちゃん(浚介)のことを思って演じましたが、最終話の撮影が近づくにあたって伊藤くんが現場で目を合わせてくれなくなりました(笑)」と明かし、伊藤は「そんなことないですよ! 早くオンエアで確認してもらいたいです(笑)」と弁解。一方松雪は「だけど撮影中は伊藤さんにはいろいろと支えてもらいましたね」とフォローする場面も。松雪にフォローされた伊藤が「ちょっとうれしいですね!」と顔を赤らめながら応じる姿に対して共演者が自然とほほ笑む姿も見受けられた。

さらに今回ドラマの主題歌を担当するロックバンド・andropが登場。ボーカルの内澤宗仁は「小説と脚本、そして映像を見て制作しました。ドラマの登場人物たちの気持ちになって作ったので、彼らの背中を後押しできたらいいなと思います」と楽曲に込めた思いを明かした。

最後に天童氏は「本来なら嫌われかねない内容やタイトルだがきっと視聴者は求めていると思うし、期待してくれていると思います。また、ここまで深く“家族”を掘り下げ、そして切実に描いた作品は見たことがないです。特に第1話は映像、音響などすべてのレベルが高い! この作品は確実にドラマの歴史に残ります。ぜひ歴史の目撃者になってほしいです!」とこのドラマへの思いを熱い語った。

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