脚本家・バカリズムが語る「素敵な選TAXI」秘話2

2015/02/19 05:00 配信

ドラマ

第83回ドラマアカデミー賞で、ザテレビジョン特別賞を受賞したバカリズム。「素敵な選TAXI」(フジ系)で、過去に戻れるタクシー運転手と乗客とのユーモラスな人生模様を描いた撮影=野口彈

(脚本家・バカリズムが語る「素敵な選TAXI」秘話1より続く)

――バカリズムさんはカフェの店長役で出演もされましたが、竹野内 豊さんたちと共演していかがでしたか?

「僕が出演した部分はカフェ「choice」っていう、毎週そこだけはレギュラーで出るところで。後半はどんどん(本編に)絡んでいきますが、基本的には本編のドタバタ感だとか、緊迫感とはかけ離れた平和的なシーンだったので、すごく楽しかったですね。カフェの空気感がすごく好きで、そういう場所を作りたかったという思いもあったんです」

――撮影現場ではどんなことが印象的でしたか?

「ずっと雑談していましたね(笑)。基本的に、シーンの中でも結構僕と夏希ちゃん(南沢奈央)とカンナちゃん(清野菜名)の3人でワチャワチャしゃべってるっていうところも多いんですけど、カットがかかってもその話の続きをしてたりだとか。現場もカフェの世界に近い感じで、ずっと楽しかったですね」

――清野さんたちとはどんなことをお話しされてたんですか?

「これといった大きいハプニングはないんですけども(笑)、清野さんが最初のころに「私もロケに行きたい」って言ってたんですよ」

――カンナがカフェじゃなくて外にいて、実はヤンキーだったっていう回がありましたね(笑)。

「そう。(清野が)ロケに行きたいって言うから、どっかでロケに出そうって思って。早速7話で、ロケに行ってもらったんです。でも、戻ってきて8話の撮影の時に『行けて良かったですね』って言ったら、『やっぱりカフェがいいです』って(笑)」

――そんなことがあったんですね(笑)。でも、ドラマにバカリズムさんご自身が出演されることで、脚本にも膨らみが出たんじゃないでしょうか?

「そうですね。現場で『こんなふうにしようと思ってるんですよ』とか、女性店員2人(南沢、清野)に話したりしてたんですよ。最終回は枝分さん(竹野内)が標さん(升毅)の車に乗りますからねと」

――番組開始当初にバカリズムさんが「脚本もやってモテたい」とおっしゃっていたのが印象的だったんですが、生活に変化はありましたか?

「何かね、あんまり生活は変わらないんですよ(笑)。連続ドラマで、しかも夜10時台の脚本を書くというのはこれまで芸人さんがやったことがなかったし、普通の仕事もしながら脚本を書くのは、すごいことだと思ったんです。だから、ものすごくたたかれるか、もう、ものすごいことになるか、どっちかだと思って。でも、あんまり変わらないです(笑)」

――もう一度「素敵な選TAXI」をやりたいって思いはありますか?

「『素敵な選TAXI』は良いパッケージだと思いますし、竹野内さんが『“寅さん”みたいにまた定期的にやりたい』とおっしゃってくれたんです。また機会があれば、僕、いくらでも書きます!」

――最後になりますが、読者へのメッセージをお願いします。

「今までいろいろなお仕事をしてきて、あまり声を掛けられなかった主婦層や、お子さんから声を掛けていただくことが多くなりました。竹野内さんも、ロケに行くと子供がすごく寄ってくるっておっしゃっていました(笑)。幅広い層の方に楽しんでいただけたのがすごくうれしかったので、これをきっかけに、今後もバカリズムをよろしくお願いいたします!」

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