小松菜奈が芸能界を壮絶転落!?菊地凛子は母親役に

2015/02/18 06:00 配信

ドラマ

WOWOWの連続ドラマW「夢を与える」でW主演を果たす(写真左から)小松菜奈、菊地凛子

WOWOWプライムでは連続ドラマW「夢を与える」を5月に放送する。主演には、小松菜奈菊地凛子の二人が抜てきされた。

本ドラマは、芥川賞作家・綿矢りさの原作小説をドラマ化。美しく健やかに育った主人公・夕子(小松)が、華やかな芸能界で成功しながらも、彼女に過剰な思い入れを持つ母・幹子(菊地)をはじめ、芸能プロダクション、CMクライアント、広告代理店、テレビ局の人々の欲望の渦に巻き込まれていく。友情、恋愛、裏切り、母娘の葛藤・・・現実社会を映したようなスキャンダルに巻き込まれながらも、強く成長していく主人公の姿がつづられる。

共演は夕子を見いだす広告代理店のディレクター・村野にはオダギリジョー、夕子が癒やしを求め、恋に落ちるダンサー・正晃役には真剣佑と、個性豊かなキャストが顔をそろえる。

小松は、菊地の印象について「サバサバした人だろうなぁ~とイメージがあって、お会いしてお話すると、とても気さくで、サバサバとしたところもありつつおちゃめなかわいい方です」と明かし、対する菊地も小松を「真っすぐな、お人形のような瞳が印象的で、とても集中力のある方」と好印象の様子。

また、小松は、芸能界の階段を駆け上がっていく少女・夕子を演じるに際し、「今回の役は14歳から18歳までの阿部夕子という一人の少女を演じさせてもらいます。周りの環境や、感情的にも微妙なものを抱えている年頃の子を、どう私なりに演じていくか、自分でも楽しみです。新たな役を演じるのにわくわくしています!」と撮影への意気込みを口にした。

菊地は「大きな子がいる母親役は今回が初めて。幹子は、母性はありながらも、娘を自分の思いのままにしていこうとする役柄です。彼女の神経質な部分を楽しんで演じています」と経験豊富な菊地ならではの余裕を見せた。

本ドラマの脚本に対し、小松は「不思議と私と夕子は『ちょっと考えが似ているかも』と思わされる部分があり、とても面白いお話だなと思いました。信じていた人たちにどんどん裏切られていく中、夕子は最後まで一人で戦って格好いい。そんな夕子を演じられるのがうれしいです」とコメント。

菊地は「夢を与えるという、肯定的なタイトルでありながら、夢を与えるとは一体何なのか…虚構の世界の中だけで、鈍く響く言葉のように感じ、また主人公がそれに翻弄(ほんろう)されていくというのは、大変に見応えのある作品になるのではないかと思いました」と見どころを明かした。

演出を手掛けるのは、犬童一心監督。「夕子は生け贄(いけにえ)だ。母が、父が、会ったこともない人たちが、テレビが、広告が、マスコミが、差し出した生け贄。なぜ、生け贄が生み出されるのか?それを探ってみたい。夕子は、埋められる寸前に何を言おうとするのか?そして、どうその運命に立ち向かおうとするのか?その姿を撮ってみたい。美しさを持った成長物語と、醜悪さがあらわになった社会派サスペンスをミックスして、テレビドラマならではのグルーブ、興奮を作り出してみたい」と意気込みを語った。

自作の連続ドラマ化は初となる綿矢氏は「『起きたまま見る悪夢』というテーマで書いたのが本作でした。ドラマでは生身の人たちが演じてくださることで、悪夢では終わらないリアルさが生まれると思います。逆境にあってこそ発揮される、人間本来の強さに触れられるのでは。本作を書いていたとき、この芸能界のお話がテレビで放映されたらどうなるんだろうと、そら恐ろしい想像をしていたので、実現するとは夢のようです。犬童監督をはじめ製作陣の方々の手によって、物語が新たなアイデアの息を吹き込まれ、脈打ち、熱を帯びるのを期待しています」とエールを送った。

【ストーリー】13年前、とある郊外の自然に囲まれた街へ引っ越してきた阿部家。フランス人の父親・トーマ(ド・ランクザン望)、日本人の母親・幹子(菊地凛子)、そして2人の娘である美しい少女・夕子(谷花音)の姿は、誰もがうらやむ家族像だった。ある日、幹子は幼い夕子をあるCMのオーディションに参加させる。広告代理店のクリエーティブディレクター・村野(オダギリジョー)に見いだされた夕子は芸能界入りする。数年後、大手芸能事務所に移籍した夕子(小松菜奈)は、母親の悲願であるブレイクを果たす。雑誌の表紙、バラエティー番組、テレビドラマと、急速に人気が高まる中、夕子は世間に向けて作り出されたイメージと自分自身とのギャップに強い違和感を覚えるように。そんな中、夕子は世間にこびず生きているダンサー・正晃(真剣佑)と出会い、恋愛にのめり込んでいく。しかし、それがすべての悪夢の始まりだった。