北野武監督の最新作「龍三と七人の子分たち」が4月25日(土)に公開される。北野監督が今回放つのは、金も居場所も失い毎日くすぶっていた8人の元ヤクザたちが、再び集結して世直しに立ち上がる“ジジイ”だらけのエンターテインメント。平均年齢72歳の超ベテラン俳優たちがパワフルに暴れまわる姿が痛快な本作。
今回、主演で組長の龍三親分を演じた藤竜也がインタビューに応じた。
「主演だということで、この年になって季節外れの風が吹きやがったなと。オファーが来た後、北野監督作品を全部見ました。彼独自の感覚というか、オリジナリティーというか、彼だけの映像の作り方がある。それがヨーロッパで高く評価されているんだろうな。ただ彼とは仕事では縁が無かったし、“テレビの人”という感じだったので、いざオファーが来ると嘘だろって。”出てくれ詐欺だろ”って(笑)」とお茶目な笑みを見せる藤。
そんな監督と初タッグを組んで撮影に挑んだ藤は「一つのシーンを撮影する場合、長年やってるとなんとなく流れがわかるんですが、北野監督の場合ここから撮るの!?っていうシーンが5日に1回くらいあって。それがプロの俳優でありながら新鮮でした。今、北野演出に触れてるなって」としみじみ撮影を振り返った後、「アドリブは一切なかったですね。遊ぼうと思っても遊ばせてくれなかった。ちょっとひねった演技をしてやろうと思ってやってみても、すぐ監督が飛んできちゃうんです」と語る藤は、なぜか満足そうだった。
「映画の現場がすごく好きです。1本撮り終わると、また次がある保障はないわけじゃないですか。だから現場に入るとしみじみ思っちゃう。『あー、また現場に戻って来られた。幸せだな』って。現場の空気に身を置いてる感じが楽しい。うっとりしちゃいます」としみじみ語る藤。完成作を見て「結構笑っちゃいました」と語るように、個性豊かなジジイたちのコミカルな掛け合いは、一見の価値ありだ。
CS放送のファミリー劇場では最新作公開を記念して、「ジジイに、若造、キャバクラのママ!『龍三と七人の子分たち』痛快キャストインタビュー!」と題して最新作のキャストたちが作品の魅力を伝える特別番組を放送。
また、「座頭市」ほか「アウトレイジ」「アウトレイジ ビヨンド」「菊次郎の夏」の計4作品も特集放送する。この機会に、ぜひ北野映画を堪能してほしい。
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