‘60年代に日本中に旋風を巻き起こした伝説のテレビ時代劇「三匹の侍」の第4から第6シリーズが、CS放送の時代劇専門チャンネルで4月22日(水)から順次放送がスタートする。
同番組の大ファンだと公言するミュージシャンのさだまさしが、桔梗鋭之介役の平幹二朗と、橘一之進役の加藤剛らをゲストに迎えた特別企画「春のさだまさし時代劇スペシャル!『三匹の侍」編』」が4月4日(土)に放送される。さだはインタビューで、時代劇への憧憬と熱い持論を展開した。
―テレビ放送当時の「三匹の侍」の印象は?
やはり主人公が”三匹”というのは革命的でした。後の時代劇シリーズに登場するキャラの原点とも言うべき。人間くさく影もあり愛嬌もあるというキャラたちは、清廉潔白が身上の勧善懲悪のヒーロー観を変えた作品でもあります。毎回のゲストも素晴らしい俳優ばかりでした。今となっては割と定番になっていますけど、今回は誰が来るんだろうと楽しみでしたね。
―若い世代に見てもらいたいところは?
3人の主人公それぞれが貫こうとするダンディズムを感じてほしい。男なら誰もが共感できる部分だと思います。この3人はどこまでいっても対等の関係で、お互いにからかい合うようなこともありますが、いざというときには心は絶対に通じ合っているという信頼が感じられます。僕はこれこそがこの作品の成功の秘訣だと思います。
―時代劇はある種のSFであるとも仰っていましたね
時代劇とは言っても、実際には誰もその時代に行ったことがないわけだから、描かれていることが本当にそうだったかなんてわからないですからね。これだけ腕が立つのであれば絶対仕官できてますよ(笑)。でもそこがロマンなんです。これだけ強いやつらが権力というものには尻尾を振らないという、とことん弱いものの味方というのもいいですね。今の時代、強いものにすり寄る輩の多いこと多いこと。僕が桃太郎侍だったら何人か斬ってやりたいね(笑)。
―現代だからこそ見てみたい時代劇は?
今はどうも人間ドラマにすり寄りすぎて、荒唐無稽なチャンバラ時代劇というのはなかなか作りづらい環境にあります。こう、にじり寄るような時代劇を見てみたいなと思います。時代劇は重要無形文化財だと思います。これを忘れてほしくないです。
―番組視聴者へのメッセージをお願いします
今回のスペシャル番組では「三匹の侍」に出演した平幹二朗さん、加藤剛さんとの対談も実現しました。僕にとっては雲の上の人たちですので、お会いする前からすでにドキドキです。当時のさまざまな制約があった中での撮影には、ものすごい苦労があったのだと思います。そのあたりを笑い話として聞き出したいと思うので、視聴者の方にも注目してご覧いただきたいですね。
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