ムロツヨシ絶賛「全編を通して黒木華がいい!」

2015/08/05 06:15 配信

映画

新任の美術教師・吉岡先生(黒木華)が、高校時代、演劇で脚光を浴びた生徒だったことを知ったさおり(百田夏菜子)。演劇部の面倒を見てほしいと懇願(C)2015 平田オリザ・講談社/フジテレビジョン 東映 ROBOT 電通 講談社 パルコ

ことし2月に公開されたももいろクローバーZ主演映画「幕が上がる」のBlu-ray&DVDが8月5日(水)にリリースされる。高校の演劇部を舞台にした青春群像劇だ。今回、ももクロメンバーが所属する演劇部の顧問・溝口先生役を演じたムロツヨシに単独インタビューを敢行。共演者の印象、作品の見どころなどを語ってもらった。

――副顧問という立場ながら“実質的な顧問”、吉岡先生役の黒木華さんはいかがでしたか?

黒木さんは同じシーンが多かったですからね。本当にお付き合いできないかなって(爆笑)。でも知らなかったんですけど、黒木さんって高校演劇をやられているんですよ。だから高校演劇に対する考え方もあったし、その話を聞いているだけも楽しかったですね、演劇部の顧問をやるに当たって。

(物語の中で)ちゃんとした演劇部の顧問の役は黒木さんなわけで、吉岡先生で。思い入れが違ったと思いますし、高校演劇の怖さというか良さも全て知ってると思うので。そこは話をしていて楽しかったですね。

――ちなみにムロさんは現場に入る際、全て準備を完璧にしてから行くタイプですか?

いや準備はあんまりしないですね。あんまり考えちゃうと臨機応変がなくなってしまうんですよ現場で。せりふもある程度にしたいんですよ。

作品によってはいろいろあると思います。僕が出ていた深夜ドラマの「勇者ヨシヒコ」('11年ほか)なんていうのは、待ち時間で会話しているのを監督が聞いて、次の回の台本になっていたりとかするので。あと「この辺が埋まっていない」なんてなったら、役者同士話し合ってもいい。それは福田組の特徴ですけど、福田雄一さんの。

ただ役者にとって、つらい時もあるんですけど、すごい求められるので。台本にない、台本以上のことを求められるので、そこはつらいのかやりがいなのか分からないですけど、同時にプレッシャーもあるので、でもそれでも楽しいですよね。

――自由にさせてもらってせりふが出てこないっていうことはないんですか?

あります(笑)。出てこないまま「用意! スタート!」っていう。その時は自分任せです。諦めます(笑)。せりふも動きも出てこない時もあります。「もう1回、もう1回」とかあります。ギリギリまで迷ってます。

――最後の方のシーンで、体育館で吉岡先生の手紙をムロさんが読み上げるというシーンがあったんですけど、実際の映像では、ムロさんが読み始めて吉岡先生の声がオーバーラップしていく…っていうシーンでしたが、実際体育館でも手紙は読まれたんですか?

読みましたね。手紙の内容がいい内容なので、“いい読み方”なんて考えずに、吉岡先生から来た手紙を読むっていう。

ただ前の日にご飯食べてたんですよ、スタッフさんと。照明のスタッフさんが僕のデビュー作から知っている方で。

ずっと「明日のムロの手紙のシーン楽しみだわ~。どうやってくれんだろう。うわ~楽しみだ。あれいいシーンだしな」ってずっと言われたもんだからプレッシャーになっちゃって(笑)。その日は何も考えずに。だからそこはフラットにいきました。

あのシーンは実際撮っている時は全部僕も読んでいるんですよ。吉岡先生の声に合わせて僕が黙るより、口パクなんか気持ち悪いじゃないですか。だから僕も声を出して、吉岡先生の声も出るっていう方が、彼女たちはお芝居以上の悲しみや演じる以上のものが出るんじゃないかなと。僕もとっても印象に残っていますね。

――では最後に「幕が上がる」Blu-ray&DVDの見どころをお願いします。

演劇部の子たちが映画を通して成長していくのが見ていて分かるし、最初のシーンなんか演じることに関しての照れや恥ずかしさがある。ももクロはじめみんな。演劇部を演じることで演劇をやることへの楽しみが出てきている。その成長のストーリーだと思います。

約2時間、人の成長、みんなの成長が見られる青春映画です。そこを見ていただきたいのと、全編を通して黒木華がいい…これを書いておいてください(笑)。