内館牧子脚本ならではの、女の本音をえぐり出すセリフで注目を集める「エイジハラスメント」(毎週木曜夜9:00、テレビ朝日系)。本日7/30(木)放送の第4話では、「ショムニ」('98年ほか、フジテレビ系)に出演していた櫻井淳子が、ベテランOL役でゲスト出演。武井咲演じるヒロイン・英美里とOLバトルを繰り広げる。商社の総務、庶務を舞台にした2作の“新旧コラボ”となるが、2作の時代背景、ヒロイン像の違いを“ドラマニア”が考察した。
漫画家のカトリーヌあやこ氏は「週刊ザテレビジョン」の連載「すちゃらかTV!」で、“エイハラ”での女のバトルを“内館ショムニの地獄っぷり!”と表現。男性陣からのあらゆるハラスメントが描かれる中で、「一番恐ろしいのは、女が女にぶつける言葉」と指摘している。
女性誌にドラマ評を連載、国内外のドラマに精通するライター・小田慶子氏も「商社のドラマということで“ショムニ”を連想」しつつも、“エイハラ”と“ショムニ”の背景の違いを次のように考察する。「ショムニでもヒロインの千夏(江角マキコ)が啖呵を切るけれど、あくまで自分が“イイ女”という立ち位置からの発言なので、あまり千夏自身にエイジハラスメント意識はなかったのではないか。むしろ千夏自身、女の若さに価値があると思っていた節もあって、そこから時代が変わったんだなあと思いますね。『男にウケることばっか考えてんのはご苦労さんだけど、たまには自分で楽しむことを考えたら? 人の顔色ばっか気にしてたら、いつの間にか年取っちゃうよ』『情けないね! あんた10年後の自分に自信がないわけ? 10年あったら私なんかいい女になりすぎちゃって困っちゃうよ。女の一生、華の季節は一度だけじゃないんだよ』…“ショムニ”のこんなセリフにも、ヒロインの意識の違い、時代の流れが現れていますね」
働く女の武器だった“若さと美しさ”が叩かれる時代のヒロイン・英美里は、若い女にモテて喜ぶ既婚男性を「若い女が好きっていう男は、100%バカ」とぶった切る(第2話)。「あからさまなハラスメントと巧妙なハラスメントがある中で、ストレートなハラスメントにストレートに打ち返す英美里の言い切りはカッコいい。男の言い分も、女の言い分も、どっちの方向からも決め付けなんですけどね…」とは小田氏の弁。いまどきの“総務の女王”英美里が、これからどのように戦うのかに注目したい。
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