毎週金曜日に放送中の金曜ナイトドラマ「民王」(テレビ朝日系)で、憲民党の党首の父・蔵本(草刈民雄)と中身が入れ替わってしまった女子大生・村野エリカ役の知英にインタビューを行った。
彼女にとって、これが初めての“日本人役”。いざ演じる役はというと、役設定資料には“謎の女子大生”とあり、最初は謎だらけだったが、8月14日オンエアの第3話で衝撃の事実が明らかになった。
「エリカは最初、謎の女子大生という役。でも、第3話の最後で明らかになりましたが、父の蔵本議員と入れ替わっているという役で、すごく見どころが多いです。今回の私は体が若い女の子だけど、中身はおじさんなんです(笑)」とちゃめっ気たっぷりに語る。
見た目はモデル並みの美女なのに、中身はおじさんということで、知英は普段からおじさんに見えるように意識しているのだとか。「まず声を低くしてしゃべることを心掛けています。あとは、ガニ股で歩くなどのしぐさもそうですし、座っている姿勢も、どうしたらおじさんに見えるかを日々研究しています。そしたら私生活もおじさんになっちゃっています(笑)」。
そんな知英が演じる“おじさん”はただのおじさんではなく、武藤内閣と対立する野党の党首であり、“Mr.ダンディズム”草刈なのだ。「やはり政治系のせりふは難しかったです。あと、草刈さんってすごく特徴が多い俳優さんで、独特の世界がありますから。演じる際にお互いの癖を決めたのですが、それでも難しいです…。しゃべる時の表情もそうですし、草刈さんはたまにしゃべる前に個性的な高い唸り声を出すんです。『ん~』って(笑)。それがうまくできているかずっと不安でした」と、草刈の特徴を分析した上で、その苦労を明かす。
さらに、自分が本当の父親と入れ替わってしまったとしたら、という想像をしてもらうと意外な反応を。「知らないおじさんに入るのはイヤですけど(笑)、お父さんと入れ替わるのなら面白いんじゃないかな。性別が変わること自体も面白いですし、たぶん全てが新鮮ですよね。何げない日常でも驚くことは多いんだろうなと思います」と回答。
「民王」と言えば、番組公式SNSや出演者のSNSなどで現場の楽しそうなオフショットが公開されている。どの出演者に直撃しても現場は楽しくて仕方ない、といった反応が返ってくるが、もちろん知英もご多分に漏れず楽しいようだ。
「慣れてきたのもありますが、現場はいつも本当に楽しいです。猛暑でもみんないつも楽しくおしゃべりしています。コメディーだから、お互いにどうしたらもっと面白くなるのかを真剣に話し合っています。先日、菅田(将暉)さんと一緒に歌ったんですけど、菅田さんがご自分でギターを弾いて歌ってくれたんです。すごく楽しかったです!」と大きな瞳を輝かせた。
ちなみにW主演の遠藤憲一と菅田の印象はどちらも想像していた感じとは違ったようだ。「遠藤さんは最初怖いイメージがありましたが、直接お会いして間近で翔くんの演技をされているのを見たら、毎日かわいくて仕方がないですね(笑)。菅田さんは、クランクインの日に『やみくも』で入れ替わるシーンを撮ったんです。入れ替わる前は“女子力男子”だったんですけど、入れ替わった瞬間にガラっと変わって男っぽくなり、とても格好良かった!」。
また、エンディング曲「ストレスフリー」に合わせてダンスをするキャストの姿が話題を集めている。特に知英の踊りは「キレッキレ!」と評判だ。ダンスは元“本職”でもあるだけに撮影も終始楽しかった様子。「役者さんがそろって踊ることはなかなかないですよね。だから楽しかったです!それに久しぶりのダンスだったので(笑)、楽しませていただきました」とにっこり。
“組閣発表イベント”の際にも話題になったが、あらためて「もし誰か(何か)と入れ替われるとしたら?」という質問をぶつけてみた。すると「誰でもいいんですか? なら、うちの猫ちゃんがいいな(笑)。今は日本で唯一の家族なんですけど、あの子は本当にマイペースで自由。悪く言えばちょっぴり図々しいかな…。でも、もしなれるならそういうふうになってみたいです」と回答もキュート。
そして、政治ドラマということで知英なりの「マニフェスト」をリクエスト。「日本で女優を始めて1年が経過したんですけど、『民王』は私にとってもとても大きく、大切な作品だと思うんです。初めての日本人役で、しかもおじさんの役ですから(笑)。だからせりふを思いっ切り練習して、頑張って難しい役を演じて、次の作品に向けて知英自身もステップアップします」と、力強く宣言してくれた。
最後に知英が思う「民王」の見どころについて。「蔵本は泰山(遠藤)の“永遠のライバル”。昔は親友で仲が良かったのかもしれないですが、ライバル政党でしのぎを削ることで複雑な感情を抱くようになりました。でも、お互いに親子で入れ替わったことによって、二人の友情もまた燃えるかもしれないですよね。このドラマは家族の温かい話もあるし、もちろん政治の話もあります。それに、今まで見たことがない知英が見られます。知英×おやじのコラボ“おや知英”をお楽しみにしてください!(笑)」。
池井戸潤が描く“ミゾーユー”のファンタジックコメディー「民王」。おとぎ話から飛び出したかのような絶世の美女・知英が、ダンディーなおじさんの心を全身で表現する姿を見れば、日本中の視聴者のハートをわしづかみしそうだ。
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