テレビアニメ、劇場アニメなど、この秋話題の新作アニメに注目し、出演者のインタビューを通して作品やキャスト・スタッフの魅力を紹介する。
10月1日(木)よりTBSほかで放送のアニメ「ヤング ブラック・ジャック」(毎週木曜夜2:16-2:46ほか)は、「ヤングチャンピオン」(秋田書店刊)で連載中の同名漫画をアニメ化。1960年代の日本を舞台に、手塚治虫の名作「ブラック・ジャック」の主人公である天才外科医ブラック・ジャックが、まだ医学生だったころの姿を描く。
本作の主人公で、命の恩人である外科医・本間を目標に技術を磨く医学生・間黒男を演じる声優の梅原裕一郎にインタビュー。出演が決まった時の感想や共演者について、役を演じるにあたっての思いを聞いた。
■梅原裕一郎 インタビュー
――出演が決まった時の感想を教えてください。
とても大きな作品の主人公に選んでいただいて光栄だと思う一方で、作品を背負っていく責任を感じました。もともと手塚先生原作の「ブラック・ジャック」も読ませていただいたことがあったので、原作の「ヤング ブラック・ジャック」も作品に入りやすかったですね。
その中で、コメディー要素もありますが、若くてとげとげしさのある黒男が闇医者になるまでの、暗さや哀しさも感じました。
――役作りや演じるにあたって意識していることはありますか?
やはり医療用語が多いので、自分の言葉として落とし込むことを心掛けました。アクセントについては、実際の医療現場ではそれぞれ違うということだったので、その言葉の意味や用途を調べるところから始めましたね。黒男はクールで頭の良いキャラクターなので、手術中でも落ち着いた話し方を意識しました。
怒りの感情を吐露するシーンも多かったのですが、ストーリーの流れがあったので演じにくいということはなかったです。
――では、黒男と似ている部分や共感する部分はありますか?
そうですね。黒男は人の命を救いたいという強い意志で突き進んでいくのですが、僕も目標のために突き進んでいくところでしょうか。最近は、自分を繕わずに素直に思ったことを出していきたいと思っています。
――先輩である大塚明夫さんが演じた“ブラック・ジャック”を演じることで、意識したことはありましたか?
もちろんプレッシャーはあります。大塚さんはナレーションで今作に出演されているので、収録の時に大塚さんが「先代のブラック・ジャックです」と、僕は「“ヤング”な方です」とごあいさつさせていただきました(笑)。「ブラック・ジャック」の要素を盗めるところは盗みつつ、自分らしい間黒男を作りたいです。
音響監督さんからは「今は若々しい間黒男で、話が進むにつれて変えていいよ」とおっしゃっていただいたので、僕もだんだん演技を変えていけたらいいなと思っています。
――休憩中など共演者の方とはどのようなコミュニケーションを取られていますか?
自分たちで勝手にストーリーを考えていたりしました(笑)。第1話の休憩中に、そんな感じのキャラクターではないんですが、遊佐(浩二)さんが「この話の黒幕はこの人だ」とかおっしゃっていて。そう言われるとそう見えてきてしまって、面白かったです(笑)。
WEB動画番組「ヤングハート・ジャック」の収録もしているので、診察室のようなセットに診察に来る感覚で遊佐さんとか共演者の方にゲストに来てほしいですね。
――それでは、ファンの方へのメッセージや今後の見どころをお願いします。
ショッキングなシーンやシリアスなシーンが多いのですが、現実で起こっていること、起こりえることなので、見てくださった方の考えるきっかけになるんじゃないかと思っています。また、黒男の成長物語にもなっていますので、そこも見守っていただきたいです。もし、まだ原作を読んでいない方がいらっしゃったら、アニメをきっかけに原作はもちろん、手塚先生の原作も読んでいただいたり、いろんなことに興味を持っていただけたらうれしいですね。
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