【監獄観察日誌】井口昇「ファンを失望させたくない」

2015/10/25 00:00 配信

ドラマ

実写化不可能と言われた「監獄学園―プリズンスクール―」の監督を務める井口昇に直撃!(C)2015平本アキラ・講談社/「監獄学園」製作委員会・MBS

原作漫画の再現度の高さで注目を集める新ドラマ「監獄学園―プリズンスクール―」が、MBSで10月25日(日)(夜1:05-1:35 ※TBSは27日(火)夜1:13-1:43)から放送開始される。

同作は、第37回講談社漫画賞を受賞し、累計700万部を売り上げた平本アキラの大人気漫画が原作。全寮制の元女子高・私立八光(はちみつ)学園へ入学してきたキヨシ(中川大志)ら男子生徒5人が、女風呂をのぞき見ようとした罰で“裏生徒会”によって懲罰棟(通称:プリズン)に投獄。そこから脱獄を試みる姿を描く。

そんな話題作の監督を務める井口昇にインタビューを敢行。原作がある作品だからこそ、ファンを一番に考え、エロに、キャラクターに真摯(しんし)に向き合う監督の意気込みに迫った。

――作品を作るうえで一番大事にしていたことは何ですか?

原作はキャラクターがすごく魅力的なので、その良さを(表現するために)生身の役者さんをいかに原作に寄せるかを大事にしたいと思いました。なので、キャスティングにはすごくこだわりました。キャラクターに似てるというか、“キヨシでしかない”とか“花でしかない”“芽衣子でしかない”と思ってもらえるように努力しました。

また、平本先生の原作が本当に面白い作品なので、ファンの方を失望させずにテレビドラマとしての面白さを伝えることができるか。エロティックなシーンも多いので、いわゆるテレビの放送コードとの戦いでしたね(笑)。

――こだわったキャスティングはどうでしたか?

今回キャスティングは成功したなってすごく思います。役者さんが本当にノってやってくれていて、日々、キャラクターと同一化してきているところがあるなと思います。どの役者さんも自分で考えて演じてくれているので演出していて楽しい。(俳優陣も)楽しんで自分で役を(原作に)近づけてやってくれているのでそれがすごく面白いです。

――衣装などキャラクター作りにもこだわりはありますか?

原作を読んで、キャラクターのどこがポイントなのか考えてやりました。芽衣子は原作だと赤いジャケットを着ているのは2巻の表紙だけだったりするんですけど、これがすごく強烈だから芽衣子はこっちの赤いジャケットを着たほうがいいかなとか考えて決めました。

あと、花だったら髪の色と形、ガクトだったらメガネを触るとか、フォルムやしぐさなどそういう細かいキャラクターの肉付けとかは原作からは離れないようにしてこだわりました。

――撮り方で工夫したところは何ですか?

直接撮らないけどエロい!とか、いかに原作の様子を再現するか、その映像表現に知恵を絞りました。原作の良さをそのままに「あ、これは監獄学園だ」と思ってもらえるように、見せ方を1シーン1シーン考えて作りました。映像化されるときにカットされちゃうようなところこそ残そうと、大事にしたいなと思って撮りました。