天海祐希主演ドラマ「偽装の夫婦」(毎週水曜夜10:00-11:00日本テレビ系)で、超治(沢村一樹)が園長代理を務める幼稚園の先生・原すみれを演じる柴本幸。ひそかに思いを寄せていた超治がヒロ(天海)と結婚したことで失恋してしまい、やるせない思いから向こう見ずな行動を取ってしまう女性を嫌みなく情感たっぷりに演じている。
11月18日放送の第7話では、すみれの行動がヒートアップ! さらなるトラブルがヒロたちを襲う展開に。
今回、柴本にインタビューを行い、役柄に対する感想や演じる上で意識していること、第7話の見どころなどを語ってもらった。
――毎回、次の展開が気になり目が離せない遊川和彦先生の脚本の感想は?
全ての人、登場人物にドラマがあり、人として何か欠陥があるのだけれど温かみがあって、きれいごとだけではない人たちが集まって進んでいくストーリーに、毎回台本を読むのが楽しみです。
中でも、ヒロさんという人が完璧に見えてまるで完璧じゃないという、その裏腹さが人間らしく魅力的だなと思います。また、それを天海さんが見事に表現されていて、私もいち視聴者のような気持ちで、現場でお芝居を拝見しています。すみれに関しても、遊川さんが回を追うごとに肉付けをしてくださって、すごくありがたいなと思っています。
――すみれをどんなイメージで演じていますか?
基本的に、目指すは“恋する女子”です(笑)。その上、若くはありません。結婚を意識した“恋する女子”が、思いがかなわなくなった瞬間に狂うというイメージ。人間って、孤独を感じたからこそ狂ってしまうものだと思うのです。
別の男の人にいってみたり、貢がせたりするという行為も、結局は一人の人に見てほしいからやる訳で。そういった部分がブレないように意識して演じています。ただ、友人が「私にないものが全てある人」と言うくらい自分と違い過ぎるので…(苦笑)。
――自分と違い過ぎる役を演じた感想は?
自分と全く違うキャラクターをやらせてもらえるのはとても面白いです。第1話から、自分の素に近いものよりも女子らしい人をやってみたいと思っていたのですが、ここまで膨らませていただけるとは思っていなかったので、演じていてすごくうれしいですし、やっていて楽しいです。
――演じていて苦労していることは?
一瞬一瞬の女子的リアクションです(笑)。「どうして気付いてくれないの?」という感じでプイッと去っていく場面や、ジュエリーをもらって率直に喜んだりするといった、ふとした瞬間の反応なのですが、私には欠けている部分なので。
「女子ってどういう反応をするのだろう?」と、電車の中などでものすごく観察するようになりました。“女子らしさ”を追求するために監督やプロデューサーさんに相談するなど、たくさんの方のお力を借りながら日々トライしています。
――それだけ自分と違う役柄だと、心情を作るのも大変なのでは?
ああいった行動に出てしまうすみれの心の大本にあるのは、やはり寂しさだと思うのです。本当に好きで自分に自信があったら、ぶつかっていって告白するはず。
でも、告白もしていないし、ただ思い続けて一人で玉砕して他の人に当たるというのは、自分を見てもらいたくて一人では寂しいのだろうと。そういった普遍的な部分を捕らえて、自分の今まで感じたことのある気持ちを大事にして感情を作っています。
――すみれが思いを寄せる超治というキャラクターについてはどう思われますか?
とてもチャーミングで、絶対に憎めなくて、女子からすれば「もう、バカ!」と母性をくすぐられるような方。沢村さんがご本人の魅力と相まって、見ていて「ああ、女子はキュンキュンするのだろうな」というのはすごく分かります。でも、あまりに鈍感過ぎるので私はちょっと付き合っていられないです…(笑)。
――第7話の見どころをお願いします!
いろんな人たちが自分の本音を吐露する回だと思います。どうして人は自分の本音とは裏腹にこういう行動をとってしまったのかという奥底が見える回。私は、今までの話で一番好きな回ですね。
自分の中にある見たくないものと向き合って、それをきちんと表出していくので、どの人の言葉にも心打たれます。ある意味、“今後どんな人生の選択をするか”という要の回だと思うので、皆さんぜひご覧いただければと思います。
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