'16年3月12日(土)に公開される映画「エヴェレスト 神々の山嶺」の完成報告会見が東京・明治記念会館で行われ、岡田准一、阿部寛、尾野真千子、そして平山秀幸監督が登壇した。
本作で、エヴェレスト史上最大の謎を追う野心家のカメラマン・深町を演じる岡田は「カメラと登山をもともとやっていたので、この作品に出合うためにカメラと登山をやっていたのかなと運命を感じた作品でした。山に登りながら阿部さんの役作りをファインダー越しに見ながら、そしてタフな尾野さんを見ながら一緒にエヴェレストに登って撮影できたことが幸せでした」と、あいさつした。
孤高の天才クライマー・羽生を演じる阿部は「羽生という役は自分にとってとてもハードルが高かったですけど、エヴェレストの5200mまで行って撮影できたことがすごく良かったです。かなりハードな撮影だったので生きていることがうれしかったですし、役作りにも生かされたんじゃないかなと思っています」と撮影の過酷さを振り返った。
深町と羽生に人生を翻弄(ほんろう)される本作のヒロイン・涼子役の尾野は「この貴重な体験ができたことをうれしく思います。そして、この作品ができてあらためて見て、もっと感情が湧いてきてこの作品に出合えたことをうれしく思います」と感謝の思いを口にした。
また、メガホンを執った平山監督は「日本人スタッフとキャスト、合わせて30人くらいのクルーで、撮影場所5200m地点まで行って撮影してきました。どんなことが起こるか全く想像できない中での撮影でしたけど、文字通り命を削って、というか本当に今キャストの3人とこの場にいられるのが奇跡のような気がします。皆さんにどういう風に見てもらえるか非常に楽しみです」と、自信たっぷりに“わが子”を送り出した。
実際に行った5200m付近のエヴェレストでの撮影について話が及ぶと、岡田は「富士山以上の山に登ったことがなく、苦しい中、みんなで共同生活を送ってみんなで支えながら登った」とキャスト、スタッフが一丸となって撮影できたことを振り返り、続けて阿部も酸素が地上の半分しかない異常な世界の中で撮影を撮りきったことに「苦しさと戦いながら演じた」と、真剣なまなざしで語った。
一方、エヴェレストに登ることが出演の大きな要因だったと語る尾野は「気圧の変化で、3kgほど痩せると聞いていたが、実際には3kg太ってしまった」と自虐ネタを披露し、笑いを誘うと、すかさず岡田が「誰よりもタフだった」とフォローする一幕も。
続けて、映画のテーマでもある「限界を超える挑戦」になぞり、来年の抱負として“自分の限界を超えて新たにチャレンジしてみたいことは?”という質問に、岡田は「もう一回、(エヴェレストに)行きたいです!」と語り、続けて「今回よりも少し高いところまで登りたい」とストイックな抱負を語った。
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