ドラマ「はぶらし―」内田有紀&池脇千鶴インタビュー

2016/01/01 06:00 配信

ドラマ

内田有紀、池脇千鶴が迫真の演技で息詰まるバトルを見せる

NHK BSプレミアムで1月5日(火)よりスタートするプレミアムよるドラマ「はぶらし/女友だち」。主演を務める内田有紀池脇千鶴にインタビューを敢行。役柄の印象や作品の魅力、見どころについて聞いた。

同ドラマは、内田がNHKのドラマ初主演となる心理サスペンス。友達を自宅に一晩泊めたことから始まった泥沼のような日々を描く。内田演じる人気脚本家・鈴音の元に、高校時代の同級生・水絵(池脇)が幼い息子を連れて訪ねて来る。一晩泊めるだけの約束が2日になり1週間になり、徐々に鈴音の生活や仕事が乱されていく。

――鈴音と水絵を演じてみていかがでしたか?

内田:鈴音を演じてみて一番印象的だったのは、撮影中すごいストレスを感じていたことです(笑)。水絵のひどい行動に対して、鈴音はずっと受け身の対応をしていたので、私のお芝居も自分からアクションを起こすのではなく、相手のお芝居にリアクションすることを常に繰り返していました。受け身のお芝居ばかりをしていると、こんなにもストレスになるんだなと、ちょっとビックリしました。

池脇:私は「しめしめとほくそ笑む」みたいなことをやり過ぎないように、水絵が見透かされてしまうような演技はしないようにしました。普通の人がこんなことをするはずがないということを、水絵はしれっとしてしまうから怖いんだと思うので、悪人みたいな演技をするのではなく、自然に振る舞うように心掛けていました。でも監督があからさまなことを要求することがあって(笑)、私は悩んだというか苦しんで、葛藤しながら演じました。

内田:そう、私と池脇さんで演技するに当たって目指したのが、「小さいうそを重ねて気持ち悪くしたくないね」ということでした。鈴音も水絵も自分の人生を一生懸命生きているだけ。ただ、今の二人の状況があまりにもかけ離れているから互いに理解できなくてぶつかり合ってしまうけど、とにかく「こういう2人が本当にここにいるんだっ!」という思いで、真摯(しんし)に向き合ってお芝居をしました。

――撮影現場の雰囲気は?

内田:池脇さんとの撮影がずっと続いていたので、3日ぐらい間が開いたら、もうずいぶん会ってない気になって「久しぶりだねー」っていう感じで。濃密なお芝居を毎日重ねていたので、会えないと寂しい気持ちになっていました。

池脇:内田さんとは何年も前に、舞台で共演させていただいたんですけれど、その時は絡みがほとんどなかったので、ちゃんとお芝居するのは今回が初めてでした。現場では内田さんが率先して、スタッフさんの名前も全部覚えて私に教えてくれたので、私もちゃんと覚えるようになって(笑)。スケジュールは過酷なんだけれども、みんな割と和気あいあいとしていて、現場の雰囲気は良かったと思います。

――タイトルにある“はぶらし”の意味と、作品の見どころは?

内田:第1話で鈴音が新品の歯ブラシを水絵に貸してあげるのですが、水絵がとんでもないことをしでかします。その何ともいえない気持ち悪さ、居心地の悪さが今後ずっとドラマの底流を流れていきます。悲惨な出来事も大きな事件も起こらない、ごく普通の日常の物語なのに、その“はぶらし”問題が持ち上がってからは、喉に小骨が刺さったような嫌な気分になる、そういうドラマになっていて新しい、そこが見どころだと思います。

池脇:でも、言うほど“はぶらし”は出てきません(笑)。“はぶらし”は気持ち悪さの象徴。最終の第8話を見るころには「“はぶらし”ってなんだっけ?」となっているだろうし、それでいいと思います。

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